初犯・再犯・流通元・製造元が同部屋…韓国の麻薬事犯にとって刑務所はまるで「麻薬士官学校」【独自】

 運び屋役が月1000万ウォン(約114万円)以上の見返りを受け取っていることも分かった。警察関係者は「運び屋役は検挙されても『自分も小包や手紙になぜ麻薬があるのか分からない』と言い逃れる」と話した。「ダークネットワーク」を通じ取り込まれた「運び屋役」が逮捕前に外国ドラマのように麻薬を包んだビニールを飲み込んだり体内に挿入したりする奇想天外な方式で麻薬を持ち込む可能性が疑われている。

 専門家は現在の措置だけでは麻薬持ち込みの試みを完全に防ぐことは難しいと指摘する。現行法には「麻薬事犯の場合、他の収容者との接触を遮断できる」との規定がある。拘置所と刑務所はそれを根拠に麻薬事犯を他の収容者と分離して管理するのが一般的だ。そのため、初犯、再犯、流通元、製造元が同じ部屋で過ごすことが多い。その過程で麻薬事犯同士のネットワークが強化され、麻薬の持ち込みが続く。昨年麻薬事犯の再服役率は31.9%だった。受刑者全体の再服役率(22.5%)を上回る。麻薬事犯の間では「麻薬で刑務所に入ったらここが『ヒロポンパラダイス』だった」「刑務所ではなく麻薬士官学校だった」といった言葉が飛び出す。

 矯正施設内の麻薬犯罪防止のスタンスを「監視」から「リハビリ」に変えるべきだとの指摘も出ている。朝鮮大政策大学院中毒リハビリ福祉学科のユ・スクキョン教授は「麻薬事犯は『出所日がすなわち麻薬をやる日』というほど中毒化した人々なので、監視と処罰だけでは限界がある」とし、「矯正施設内のリハビリ治療プログラムを活性化し、出所後のリハビリまで国が面倒を見るべきだ」と述べた。法務部は「矯正施設内の麻薬リハビリプログラムを強化する」と説明した。

朱亨植(チュ・ヒョンシク)記者

【動画】「麻薬をやった」と自分で通報し…体にガソリンをかけて火を付ける給油所店員

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