【ソウル聯合ニュース】フランスの首都パリで開催される夏季五輪の開幕が約1カ月後に迫るなか、韓国選手団は1976年のモントリオール大会以来の小規模となる可能性が高く、メダル数の減少が懸念されている。
団体球技ではハンドボール女子のみが五輪出場権を獲得し、サッカー、バスケットボール、バレーボールなどの人気種目はいずれもパリ行きを逃した。
このため、韓国選手団の数は150人を下回ると予想される。開幕までに世界ランキングなどで出場選手が決まるゴルフやテニスなどが残っており、一部種目では追加で五輪出場権を確保できるが、150人を超えるのは難しい見通しだ。
韓国が出場する夏季五輪としては、1976年のモントリオール大会(50人)以降で最小規模の選手団となる。80年のモスクワ大会に参加しなかった韓国は、84年のロサンゼルス大会では210人が出場。韓国が開催した88年のソウル五輪には477人が出場し、過去最大規模を記録した。その後も韓国は夏季五輪に200~300人台の選手団を送り込んだが、今回のパリ大会ではモントリオール大会以来48年ぶりに100人台にとどまった。団体球技で相次いで予選落ちし、他の種目の競技力も世界レベルに満たない場合が増えたことを示している。
選手団の人数が縮小した分、獲得できるメダル数もこれまでの水準を下回る見通しだ。
韓国は84年のロス大会で金メダル6個を獲得し、金メダル数のランキングで10位をマーク。88年のソウル大会では12個で4位に入る快挙を成し遂げた。92年のバルセロナ大会でも12個(7位)を獲得し、96年のアトランタ大会では7個(10位)、2000年のシドニー大会では8個(12位)を記録した。00年代以降も04年アテネ大会の9個(9位)、08年北京大会の13個(7位)、12年ロンドン大会の13個(5位)など、総合10位以内を維持した。
16年のリオデジャネイロ大会では金メダルの数を9個に減らしたものの順位は8位を維持したが、21年の東京大会では6個、16位と急落した。金メダル6個は84年のロサンゼルス大会と同数だが、銀メダルの数は同年の6個から2個減った4個にとどまり、メダル数と順位のいずれも37年ぶりの低水準となった。
メダルの総数でみると、84年のロス大会では19個を獲得し、その後も27~33個の間で推移していたが、16年のリオ大会では21個、21年の東京大会では20個に減った。
大韓体育会(韓国オリンピック委員会)は今回のパリ五輪で金メダル5~6個を獲得するという目標を立てたが、東京五輪の結果と比較するとメダル順位は15位前後になる可能性が高い。
金メダル数が5個以下にとどまった場合、76年のモントリオール大会(1個)以来48年ぶりに選手団の規模と金メダル数のいずれも最小となる。メダルの総数が20個を割り込めば、84年のロス大会以来40年ぶりとなる。
一部では、「金メダル5~6個は非常に保守的な目標」として、実際にはこれより多くの金メダルが出ると楽観視する声もある。
韓国のお家芸であるアーチェリーで3個、フェンシングで2個の5個を確保し、テコンドー、柔道、水泳、バドミントン、射撃で1個ずつ獲得すれば10個台に乗せることも可能だ。これに加え、最近の国際大会で優秀な成績を収めた近代五種、試合当日の番狂わせもあるゴルフなどでも金メダルが見込めることから、10個以上の金も狙える。
米国のデータ分析会社、グレースノートは今年4月、パリ五輪で韓国は金メダル9個を獲得し、メダル総数では10位に入ると予想した。