【ソウル聯合ニュース】大学医学部の定員を大幅に増やすとした韓国政府の方針に反発し、無期限の休診に入っていたソウル大医学部とソウル大病院の教授らは21日、教授全員を対象に行った投票の結果、診療を再開することを決めたと発表した。これにより、17日から5日間続いた一斉休診が終了する。
投票の結果、回答者の73.6%が休診を中止して「持続可能な方法での抵抗」に切り替えるべきだと答えた。休診を続けるべきだとする意見は20.3%にとどまった。
ソウル大医学部とソウル大病院の教授でつくる非常対策委員会は6日、職場を離脱した研修医に対する行政処分の取り消しを求めて無期限の休診を決定。17日から救急・重症・難病患者などを除き外来診療と手術を行わないと表明した。休診には教授の54.8%が参加した。
「ビッグ5」と呼ばれるソウルの大型病院のうち、ソウル大病院が最初に無期限休診を強行したことで患者の間に不安が広がり、非難する世論も拡大した。
休診の撤回を求める声が高まり、患者団体の韓国患者団体連合会は来月4日にソウル市内で大規模集会を開くと発表した。
開業医を中心とする大韓医師協会(医協)が主導する一斉休診に参加した医師が患者から告訴されるなど、医療界の集団行動を巡る世論は悪化の一途をたどっている。