2.8坪の地下飼育場から7年ぶりに外へ…8歳ホワイトライオンの表情が話題に /大邱

 猛暑の中、狭苦しい室内飼育場に閉じ込められて放置されていた動物たちが、新しいすみかに移れることになった。生まれてからずっとガラス製の囲いに閉じ込められて暮らしていたホワイトライオンは、7年目で初めて青々とした芝を踏みしめ、好奇心にあふれた表情を浮かべた。

【Photo】2.8坪の地下飼育場で暮らしていた頃のホワイトライオン

 大邱市寿城区にあるAテーマパーク内の動物園で放置されていたホワイトライオンのつがい1組が、新たなすみかとなる同市達城郡のネイチャーパーク動物園に移った。8歳と推定される2頭のホワイトライオンは、1歳のときからA動物園の狭い室内飼育場で暮らしてきた。「ジャングルの王者」と呼ばれ、広い草原を走り回るはずのライオンが、実際にはガラスで囲われた約8平方メートルの地下室に閉じ込められていたのだ。名前すら付けてもらえず、「嶺南圏(慶尚南道・北道)初のホワイトライオン」というキャッチフレーズで紹介されていた。

 2頭のホワイトライオンが外の空気を吸ったのはなんと7年ぶりだ。鉄の檻を出て芝生を踏みしめた瞬間、ライオンは好奇心が刺激されたのか、しきりに周囲のにおいをかぎ始めた。これから住むことになる野外の飼育場は、約486平方メートル規模で、以前の動物園の飼育場より60倍以上広い。さらに、暗い天井ではなく真っ青な空が見える。

 これまで約300頭の動物を飼育していたAテーマパークの動物園は、コロナ禍による経営難などを理由に昨年5月に閉鎖された。その後、動物たちは1年以上放置され、排せつ物や死体などが片付けられることもなく、「動物虐待」だと物議を醸していた。最近では関係機関による取り締まりで過料300万ウォンの処分を受けていた。

 現在もAテーマパークの動物園には、サルなど17匹や、カメなどの爬虫類14匹が残っている。ネイチャーパーク動物園側は、サルが暮らせる飼育場について「環境当局の承認を待っている段階で、近く全ての個体を移動させる予定」と明らかにした。ただし爬虫類は飼育するための条件を満たしていないため、一時的に保護した上で適切な機関に引き渡す予定だ。

 ネイチャーパーク動物園は先月、大邱市と協議の上でAテーマパークの動物園から76種類の動物235匹を移動させることを決めた。同月に行われた売却手続きを経て全ての動物を1億3100万ウォン(約1500万円)で落札し、今月末には全ての動物の移送を終える計画だ。

ムン・ジヨン記者

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  • ▲室内動物園からネイチャーパーク動物園に移送され、外に向かって最初の一歩を踏み出したホワイトライオンのオスとメス。/聯合ニュース
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