AliExpress・Temuなどで販売のバイク用ヘルメット、90%が韓国の安全基準満たさず

子ども用品11製品には有害物質

AliExpress・Temuなどで販売のバイク用ヘルメット、90%が韓国の安全基準満たさず

 海外eコマース企業の通販サイト「AliExpress(アリエクスプレス)」「Temu(テムまたはティームー)」や「Qoo10(キューテン)」で売っているオートバイ用ヘルメットの90%が韓国の安全基準に適合していないことが分かった。浮き輪など子ども用水遊び用品も9製品のうち7製品が韓国の基準で不適合だった。

【グラフィック】中国ECサイト製品 ソウル市が実施した安全試験の結果

 韓国消費者院は14日、「海外eコマース企業の通販サイトでオートバイ用ヘルメット、子ども用品、化粧品、車の芳香剤の安全性を検証した結果、調査対象88製品のうち27製品が韓国の安全基準に適合していないことが確認された」と発表した。

 生命と直結するオートバイ用ヘルメットは交通事故発生時の衝撃加速度が2943m/s2(メートル毎秒毎秒)未満に落ち、ドライバーの頭を保護しなければならないが、調査対象10製品のうち9製品が韓国の基準に不適合だった。特に、高温や低温、水にぬれた状況では衝撃吸収が全くできなかった。

 子ども用品は調査対象28製品のうち11製品から韓国の安全基準を上回る有害物質が検出された。

 特に浮き輪など夏の水遊び用品からフタル酸系可塑剤(フタル酸エステル類)やカドミウムなどの有害物質が高い数値で検出された。フタル酸系可塑剤は肝臓に対する毒性を、代表的な発がん物質のカドミウムは肺気腫などを誘発する恐れがある。

 シャボン玉などの液体玩具は10製品のうち3製品から、防腐剤として使用が禁止されているCMITとMITが検出された。CMITは呼吸器に、MITは皮膚や目などに損傷を起こす可能性があるという。

 カラーコスメも調査対象40製品のうち7製品から重金属やタール色素が検出された。

 アイシャドーは15製品のうち3製品から基準値以上のクロムと鉛が検出された。チークは15製品のうち3製品からクロムが、口紅は10製品のうち1製品からタール色素が検出された。クロムは発がん物質で、肝臓や腎臓などに影響を与える。タール色素も悪性腫瘍やデオキシリボ核酸(DNA)の損傷などを誘発する。

 韓国消費者院は「通販プラットフォーム事業者と調査結果を共有し、有害な製品の販売をやめるよう勧告した。今後も公正取引委員会と共に持続的な海外通販製品の点検を通じ、有害な製品の流通を断つ方針だ」と明らかにした。

イ・ヘウン記者

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