【ソウル聯合ニュース】国連軍司令部は13日、北朝鮮軍の兵士が南北軍事境界線を侵犯したことや韓国の対北朝鮮宣伝放送など、境界線付近で起きた南北関係問題を調べていると明らかにした。
国連軍司令部は「われわれは任務を真摯(しんし)に受け止めており、最近の問題について最善を尽くして調査している」として、「休戦協定を厳格に順守し、域内の平和と安定を保障するため状況を和らげたい」と表明した。
韓国軍合同参謀本部によると、軍事境界線を挟む非武装地帯(DMZ)内で作業中だった北朝鮮軍の兵士が9日、軍事境界線を一時侵犯した。兵士は韓国軍の警告放送と警告射撃を受け北側に戻った。また、北朝鮮は先月末から今月にかけ、韓国に向けてごみなどをぶら下げた大型風船を4回散布し、全地球測位システム(GPS)利用を妨害するための電波も発信した。韓国側は対抗措置として9日、軍事境界線付近で拡声器を使った宣伝放送を6年ぶりに実施した。
国連軍司令部は過去にも韓国軍による北朝鮮向け宣伝放送について調べたことがある。2016年11月、韓国軍は同司令部に拡声器の設置計画を伝え、承認を受けて設置した。当時、同司令部は拡声器の位置や放送の内容などを確認した。今回の調査でも拡声器の位置や放送内容などを確かめるとみられる。
国連軍司令部は先月30日、北朝鮮の風船散布について、休戦協定に反するとし、調査を進めていることを明らかにした。