飲酒運転で死亡事故を起こした韓国女性DJに懲役15年を求刑 ソウル中央地裁

 今年2月3日未明にソウル市江南区で泥酔状態でハンドルを握り、バイクに乗っていた配達員を車ではねて死亡させた20代のクラブ・ディスク・ジョッキー(DJ)の被告に対し、韓国検察が一審で懲役15年を求刑した。

【Photo】救護措置を取らずに子犬を抱いたまましゃがみ込む女性DJ

 11日、ソウル中央地裁刑事25単独の金志泳(キム・ジヨン)判事の審理で、被告の特定犯罪加重処罰法違反(危険運転致死・逃走致傷)および道路交通法違反(事故後未措置・飲酒運転)被疑事件の結審公判が開かれた。この日の結審公判で韓国検察は「被告に対し懲役15年を言い渡してほしい」と裁判部に求めた。求刑の理由について検察は「被害復旧がなされておらず、多くの国民の厳罰嘆願があった」とし「罪質は重く、必ず厳重に責任を問わなければならない」と述べた。

 被告は「パーティーでもらったお酒を拒絶できなくてお酒を飲み過ぎ、絶対にしてはならない行動を取った」とし「命を失った被害者に心から、伏しておわび申し上げる。苦痛に耐えておられるご遺族に対しても、死すべき罪を負った。誤りを深く反省し、同じ過ちを繰り返さず、低いところから奉仕を通して世の中を学んでいきたい」と訴えた。

 韓国と中国を行き来しつつDJをしていた被告は、今年2月3日の午前4時35分ごろ、ソウル市江南区ノンヒョン洞で酒を飲んで自家用車のベンツを運転し、前方を走っていたバイクに追突した。その状態でさらに100メートルほど走ってからようやく停車した。この事故で、バイクを運転していた50代の配達員が死亡した。

 しかも被告は、この事故を起こす前に別の交通事故を起こし、逃走中にこのような飲酒運転死亡事故を起こしたことが調べによって分かった。当時、被告の血中アルコール濃度は0.221%で、免許取り消し水準だった。さらに、被告は事故後に自分の愛犬を抱き締めたまま、被害者に対する救護措置をきちんと取らなかったとも伝えられ、物議を醸した。

 被告に対する判決の言い渡しは来月9日に行われる。

パク・カンヒョン記者

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