韓国の脱北者団体「自由北韓運動連合」は、ビラなどを付けた大型風船を北朝鮮に向けて飛ばしたことを明らかにした。同団体は6日0時ごろ京畿道抱川市から、北朝鮮の態度を糾弾するビラ20万枚のほか、K-POP、ナ・フナ、イム・ヨンウンの歌、ドラマ『冬のソナタ』の動画などを入れたUSBメモリ5000個、1ドル紙幣2000枚を大型風船10個に付けて北朝鮮に飛ばしたという。
【Photo】北からの飛んできた汚物風船が車に命中…衝撃で割れたフロントガラス
同団体は先月10日にもビラ30万枚とUSBメモリ2000個を大型風船20個にくくり付けて北朝鮮に飛ばすなど、北朝鮮向けビラの散布活動を続けてきた。
同団体の朴相学(パク・サンハク)代表は「これまで我々は、事実と真実、医薬品と1ドル紙幣、ドラマやトロット(韓国演歌)を飛ばした」として「ここ数日間、金正恩(キム・ジョンウン)は韓国全域に、1000個の風船に15トンの汚物・ゴミをくくり付けてソウルをはじめ韓国全土に無差別に散布し、5千万人のわが国民に最悪の侮辱と羞恥を与えた」と述べた。その上で「金正恩が謝罪しない限り、『自由北韓運動連合』は愛する北朝鮮の同胞たちに、真実の手紙、自由の手紙である対北ビラを送り続ける」と主張した。朴代表によると、対北ビラを散布する際に警察側の制止などはなかったという。
2004年から北朝鮮に向けてビラを散布し始め、対北ビラ散布の元祖ともいえる脱北者団体「北韓同胞直接支援運動」も活動再開を検討していることが分かった。同団体のイ・ミンボク代表は「風が北向きになる時期を待っている」と話した。
北朝鮮は先月26日、対北ビラに対抗するとして「たくさんの紙くずと汚物が間もなく韓国国境地域と中心地域に散布されるだろう」と威嚇し、その二日後から約1000個の「汚物風船」を韓国側に飛ばした。また、GPSかく乱攻撃も敢行した。
北朝鮮が挑発的態度を見せると、韓国政府側はこれに対抗し、拡声器による北朝鮮向け宣伝放送の再開を検討するなど強硬対応を警告した。
抱川=キム・ヒョンス記者