尹大統領「鉱物協力構築し協力拡大を」 アフリカとのビジネスサミットで

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は5日、ソウル市内のホテルで開かれた「韓国・アフリカビジネスサミット」で基調演説を行い、「最近、地政学的リスクによりグローバル供給網(サプライチェーン)の不確実性が高まっており、アフリカの役割が大きく注目されている」として、アフリカ主要国と「重要鉱物パートナーシップ」を構築するとともに、価値を共有する枠組み「鉱物安全保障パートナーシップ(MSP)」を通じて互恵的な資源協力が拡大することを願うと述べた。

 前日の韓国・アフリカ首脳会議で、韓国とアフリカ48カ国の首脳らは「韓・アフリカ重要鉱物対話」の立ち上げなどを盛り込んだ共同宣言を採択した。

 MSPは重要鉱物供給網の安定と多角化のため、2022年6月に米国主導で発足した枠組みで、韓米日とカナダ、英国、オーストラリア、欧州連合(EU)が参加している。

 尹大統領は演説で「14億人を超える人口と豊富な天然資源、経済発展への熱望がアフリカの成長原動力」として、韓国とアフリカの共同繁栄のための経済協力策を提示した。

 また、貿易と投資を画期的に増やして韓国とアフリカの経済的距離を縮めなければならないとして、経済連携協定(EPA)と貿易投資促進フレームワークを締結し、制度的基盤を固める方針を示した。

 続けて、気候変動問題の解決のためには原発、太陽光、水素などのカーボンフリーエネルギー(CFE)への転換が必須だとして、韓国企業との協力拡大に期待を示した。

 さらに、アフリカ域内の格差を解消するために力を合わせなければならないとして、政府開発援助(ODA)を受ける国の需要に合わせた開発協力を推進すると表明した。

 尹大統領と共に韓国・アフリカ首脳会議の共同議長を務めたモーリタニアのガズワニ大統領は「韓国はアフリカが持つ機会を活用するための投資とパートナーシップにおいて最も理想的な戦略的パートナーになり得る」と強調した。 

 この日のサミットには韓国貿易協会の尹鎮植(ユン・ジンシク)会長、現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)会長、ロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)会長など韓国とアフリカの経済人約400人が出席した。

 韓国政府からは安徳根(アン・ドクグン)産業通商資源部長官らが、大統領室からは張虎鎮(チャン・ホジン)国家安保室長、朴春燮(パク・チュンソプ)経済首席秘書官、金泰孝(キム・テヒョ)国家安保室第1次長らが出席した。

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