南北軍事合意の効力停止を閣議決定 境界線付近で軍事訓練可能へ=韓国

【ソウル聯合ニュース】韓国政府は4日の閣議で、北朝鮮と緊張緩和のため2018年に結んだ南北軍事合意の効力を全面停止することを決定した。

 合意は韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が18年9月の会談で締結した「平壌共同宣言」の付属合意で、南北の敵対行為を禁じている。だが、北朝鮮は昨年11月、合意の破棄を宣言し、韓国も同月に合意の一部の効力を停止した。

 韓国政府は北朝鮮がごみなどの汚物をぶら下げた大型風船を韓国に向けて飛ばし、全地球測位システム(GPS)利用を妨害するための電波を発信したことに対抗し、威力的な心理戦の手段とされる南北軍事境界線付近での拡声器による宣伝放送の再開を検討している。再開のためには合意の効力を停止させる必要がある。

 閣議で合意の効力停止を決定したことを受け、拡声器による宣伝放送や南北軍事境界線付近での軍事訓練、北朝鮮の挑発行為に対する即時的な措置が可能となる。

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