韓国でLINEユーザー増加 日本への反発とカカオ不具合が影響か

【ソウル聯合ニュース】通信アプリLINE(ライン)の個人情報流出を受け、日本の総務省が運営元のLINEヤフーに韓国IT大手ネイバーとの資本関係見直しを求めた問題が長期化の様相を見せる中、韓国でLINEの新規ダウンロード数が同業他社カカオの通信アプリ「カカオトーク」を上回ったことが30日までに分かった。カカオトークは韓国で国民的メッセンジャーと位置付けられるほど高い人気を誇る。

 モバイル関連のビッグデータを扱うアイジーエーワークスの資料によると、韓国におけるLINEの新規ダウンロード数は5月第3週(20~26日)に6万1640回を記録し、5万6771回のカカオトークを上回り、通信アプリ部門で1位だった。

 LINEのダウンロード数がカカオトークを上回ったのは3週連続で、5月第1週(6~12日)は7万1220回、第2週(13~19日)は7万2888回だった。

 LINEの新規ダウンロード数は4月第4週(22~28日)に5万6373回を記録し、2022年11月中旬以来、約1年半ぶりにカカオトークを上回った。その後、カカオトークが逆転したもののLINEのユーザー数は増加傾向にある。

 LINEの日本国内のユーザーは約9600万人にのぼり、アジア市場では約2億人という。

 韓国でLINEの新規ダウンロード数がカカオトークを上回ったのは、LINEが日本に奪われる恐れがあると懸念する韓国側の反発と無関係ではないようだ。

 LINE問題を巡る韓国内の反発については、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が26日、岸田文雄首相との首脳会談で、「不必要な懸案にならないよう、しっかりと管理する必要がある」と述べた。

 また今月中旬以降、カカオトークで不具合が3回発生したことで、LINEへの移行を検討するユーザーが増えているもようだ。

 実際にカカオトークで不具合が発生した13日のLINEの新規ダウンロード数は1万2497回で、8731回のカカオトークを大きく上回った。

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