ソウル市は今後、中国通販サイト製品に対する検査をさらに強化することを決めた。このため、韓国の専門試験機関3機関と正式に業務協約を締結した。ソウル市保健環境研究院の人材を10人投入し、検査規模も拡大する方針だ。ソウル市のキム・ギョンミ公正経済担当官は「来月はプラスチック容器・タンブラー・鍋など食品の容器や乳児用衣類に対する検査結果を発表する」とのべた。
地方自治体のソウル市が毎週、安全試験の結果を発表しているのとは違い、政府レベルの対策はまだ出ていない。韓国政府は今月16日、「国民の健康に影響を与えかねない子ども用品など80品目は国家統合認証マーク「KCマーク」の認証を受けていない場合、6月から海外通販サイトでの購入を禁止する」と発表したが、「消費者の選択の自由を過度に制限するものだ」という批判が殺到すると、これを三日後に撤回した。高麗大学技術経営専門大学院のイ・ソンヨプ教授は「海外通販サイトを同時に一律で規制することは消費者から反発ばかりを招く恐れがある。安全検査の実施を継続し、有害物質が検出された製品から一つ一つ輸入を遮断する必要がある」と語った。また、誠信女子大学消費者生活文化産業学科の許慶玉(ホ・ギョンオク)教授は「政府・地方自治体・消費者団体が有機的に協業して安全性試験を行い、その結果を公表して消費者に知らせなければならない。被害届が出しやすいシステムも整える必要がある」と述べた。
相次ぐ有害物質検出のニュースに、消費者の不安は高まっている。韓国のある母親向けインターネット・コミュニティー・サイトには「安いということで子ども服や学用品をたくさん買ったが、全部捨てた」「うちの子がおもちゃを口にくわえて遊んでいた。心配で眠れない」「有害物質だらけなので赤ちゃん用品は絶対に買わない」などの投稿が寄せられている。赤ちゃんの服を海外通販サイトで購入する人々のコミュニティー・サイトには「海外通販サイトで購入した服を着せていたら子どもの肌が荒れた」という投稿も少なくなかった。
AliExpressとTemuでは「安全な通販プラットフォームを維持するために持続的にモニタリングし、問題になった製品は販売リストから外している」と明らかにした。
チェ・ジョンソク記者、崔燕真(チェ・ヨンジン)記者、パク・ジンソン記者