【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は26日、中国の李強首相と会談し、「韓中外交安全保障対話」を新設し6月中旬に初会合を開くことで合意した。韓国の金泰孝(キム・テヒョ)国家安保室第1次長が記者会見で会談の結果を明らかにした。
外交安全保障対話は外交と国防当局の高官が参加する「2プラス2」の協議体だ。
会談では両国の自由貿易協定(FTA)の第2段階交渉を再開することでも一致した。金氏は「韓中FTAは2015年12月に発効したが、これまで推進された商品貿易市場の開放を超え、今後はサービス、とりわけ文化・観光・法律分野まで交流と開放を拡大する議論を続けることにした」と説明した。
供給網(サプライチェーン)分野では韓国の産業通商資源部と中国の商務省による輸出管理対話を新設し、供給網を巡る協力強化に向けた意思疎通の役割を担わせることにした。
経済協力分野では13年間中断されている韓中投資協力委員会を再開させることで合意した。
また、薬物や違法賭博、詐欺など国境を越える犯罪への対応で協力を強化し、若者の交流事業などを再開することを確認した。
韓国大統領室の高官によると、尹大統領は会談で、北朝鮮の核開発とロシアとの軍事協力が続いているとして、「中国が国連安全保障理事会の常任理事国として平和のとりでの役割を果たしてほしい」と要請した。
会談で中国の習近平国家主席の訪韓や尹大統領の訪中について具体的な議論は行われなかったという。
李首相は27日に開かれる韓中日首脳会談に出席するため、この日に韓国を訪れた。