韓国の大学医学部で定員1509人増、27年ぶりの増員確定…医療界は猛反発「医療システム崩壊は取り返しのつかない現実」

来年の大学入試選考施行計画を承認

全国40の医学部で4567人を選抜

 韓国大学教育協議会(大教協)が24日、医学部の増員を反映させた2025年度大学入試選考施行計画を審議し、確定した。全国の大学40校の医学部定員を従来の3058人から1509人増やして4567人に決めたものだ。1998年に済州大学医学部が新設されて以来、27年ぶりに医学部の定員が増えることになる。

 大教協の大学入学選考委員会は同日午後、来年度の医学部増員分、地域人材選考の選抜割合、随時選考と定時選考の割合などの大学入試計画を約40分間審議して確定した。同委員会は市・道の教育監(教育長トップ)、大学総長、高校校長、保護者代表ら21人から構成されているが、同日は13人が出席し、満場一致で通過させたという。大教協は同日確定した大学入試計画をまとめ、30日に発表する方針だ。各大学は31日までに来年度の入試募集要綱をホームページに掲載し、受験生に公開する。韓国教育部(省に相当)関係者は「大学入試計画は法令により天災地変などの事情がない限り、公表後の変更は不可能だ」と語った。

 同日、医学部の増員手続きは事実上完了したが、医療の混乱は続きそうだ。政府は今年2月6日、「医学部定員を2025年から2029年までの5年間で2000人ずつ増員する」と明らかにした。その後、研修医集団退職など医療界と政界の対立が現在まで109日間続いている。政府はこの間、各大学に対して来年度の医学部増員規模の50%まで減らすことができるよう自律権を与える形を取り、「2000人増員」から「1509人増員」へと一歩後退した。

 医療界はこの日、「医学部増員が最後の関門を通過したことにより、韓国の医療システム崩壊は取り返しのつかない現実となった」(大韓医師協会)、「今からでも医学部増員手続きを止めろ」(全国医学部教授非常対策委員会)などと反発するコメントを出した。

オ・ギョンムク記者、表泰俊(ピョ・テジュン)記者

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  • ▲韓国大学教育協議会は24日午後、第2次大学入学選考委員会を開き、医学部増員案が盛り込まれた大学入試選考施行計画変更案を審議・確定した。写真は24日、ソウル市内のある大学医学部の様子。写真=news 1

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