【ソウル聯合ニュース】ドイツの首都ベルリンのウェグナー市長が同市内に設置された旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」を巡る対立の解決を図る方針を示したことについて、慰安婦被害者の李容洙(イ・ヨンス)さん(95)は22日、在韓ドイツ大使館前での記者会見で、「少女像の撤去は決してあってはならない」と訴えた。
李さんは「各国に建てられた少女像は戦争のない世界の平和を象徴する」とし、「少女像を守ってくれることを願う」と語った。
会見は慰安婦被害者を支援する市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」などの主催で行われた。同団体はウェグナー市長が16日に日本の上川陽子外相と会談した際、少女像を巡り「変化を起こすのが重要だ」と述べたことは像の撤去を示唆した発言だと主張。「少女像は日本軍の性奴隷制のような悲劇が再発しないことを望むドイツ市民の心を集めて建てられた」とし、「ベルリン市が少女像を撤去する場合、第2次世界大戦の加害国であるドイツが過ちを認め、被害者に賠償したこれまでの努力が色あせる」と訴えた。
会見後は約170の市民団体と約1860人の市民が署名した書簡を大使館側に伝達した。書簡には「ベルリン市長とドイツ政府が日本の肩を持ち、少女像を撤去すればドイツは国際社会で築いた信頼を失う」などの内容が盛り込まれた。