歌手になるのが夢…ステージに立つ障害者の娘を転ばないように支える母の姿に韓国ネット民感動

 障害を持つ娘が歌っている間、転ばないように後ろでひざまずいて支えていた母親の姿が公開され、感動を呼んでいる。歌手になりたがっている娘のために、母親は2019年、24年とそれぞれマイクを握った娘を傍らで見守った。

【写真】ステージに立つ娘と転ばないよう支える母(2019年・2024年)

 こうした様子は4月30日、コメディアンのイ・ジョンギュが自分のインスタグラムに載せた映像を通じて知られるようになった。イベントの司会者としてこの母娘に初めて出会ったというイ・ジョンギュは「イベントでここまで涙を流したことがあっただろうか」というコメントと共に映像をアップした。

 イ・ジョンギュが初めてこの母娘に出会ったのは、2019年に行われた「障害者の日のど自慢大会」だ。当時歌手が夢だった幼い女の子が参加し、母親は補助器具を使用する娘が転ばないように後ろでひざまずき、娘を支えた。これだけではなく、母親は娘に勇気を与えるため、下を向いたまま一緒に歌を歌った。イ・ジョンギュは「母親は子どもが転ばないように背後からしっかりつかまえ、まるで勇気を与えようとするかのように子どもの歌を下を向いたまま最後まで一緒に歌った」とし、母親はこの時間、子どもが主人公になれるように後ろでひざまずいて身を隠した。イベントを進めながらどれほど泣いたか分からない」とつづった。

 それから5年後の2024年、イ・ジョンギュは他のイベントで母娘に再会した。相変わらず母親は娘と一緒に舞台に立った。娘はいつの間にか成長し、補助器具を使わずに舞台に上がり、母親は娘が転ばないよう腰を抱き締めて支えた。イ・ジョンギュは「やはり母親は今日も後ろで一緒に歌を歌ってくれている。愛の偉大さを悟らされた瞬間、もう一度涙でエールを送った。子どもも母親も夢を失わないでほしい」と書き込んだ。

 このような内容をつづったイ・ジョンギュの書き込みは、掲載されて1週間もしないうちに、380万回ヒットするなど話題を集めた。共感ボタンも13万回に上った。ネチズン(インターネットユーザー)たちは一斉に「感動的」との反応を示した。ネチズンたちは「ひざまずくお母さんの姿があまりにも偉大」「家族の夢と健康を祈っている」「言葉では言い尽くせない驚異」などのコメントを残した。

 家族に障害者を持つというネチズンたちの共感を呼び起こした。特に、この映像を通じて慰められたという反応が多かった。あるネチズンは「私の息子も発達障害による自閉症を患っている。母子家庭なので一人で育てているが、この動画を見るやいなや涙が出た」と付け足した。その他のネチズンは「私の家にも歩けない小さな天使がいる。そのためか、動画を見て心がジーンとした。いつか障害者たちも暖かい視線に囲まれて生きていくことができる世の中がやって来ると信じ、母娘にエールを送る」と書いた。

 この他にも「歌手たちをトレーニングする仕事に就いているが、音楽的に手助けしたい」とし、手を差し伸べるコメントも見受けられた。作曲家兼プロデューサーのユン・イルサンは「娘の夢を心から応援し、祈っている」とコメントした。

パク・ソンミン記者

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