その結果、TFでは80品目を選んで海外通販での購入を事実上禁止するという対策を打ち出した。KC認証を受けた製品は海外通販で購入できるという条件を付けたが、このような条件は消費者たちの海外通販での購入阻止につながる可能性があった。韓国政府は14日のブリーフィングで「個人的に使うための物品の海外通販購入を禁止するということだ。こういう方々もKC認証を受けた製品を買うことはできるが、事業者でないため、コスト・手続き・時間をかけてKC認証を受けるのは難しいだろう」と話していた。
これに対して、韓国政府の一部からは「『コストパフォーマンス』のいい中国製品が消費者の低価格品に対する需要を満たし、国内の輸入物価が下がる効果がある」という意見もあったが、それでも「消費者の安全のほうが優先」という論理が優勢だったという。「物品の自由な流れを人為的に阻もうする試みは必ず副作用を引き起こすだろう」との懸念もあったが、結論は「KC未認証80品目の海外通販購入禁止」になったとのことだ。
対策が発表されるや、80品目を安価な海外通販で個人的に購入してきた消費者たちは強く反発した。その反発の強さは韓国政府の予想を上回る水準だった。ある専門家は「政府は海外通販市場の状況や国内の消費者がどのように反応するかなどをろくに検討していなかった。典型的な政策失敗だ」と言った。
騒動が広がると、韓国政府は「『海外通販シャットアウト』までは計画してはいない」と釈明した。韓国政府関係者は「今回の対策は国内の消費者の安全に焦点を置いて推進されたもので、国民がこれを『海外通販での購入の全面禁止』だと受け止めるとは予想できなかった」と話す。国務調整室の李政垣(イ・ジョンウォン)国務第2次長(次官級)は19日のブリーフィングで、「(16日の)最初の発表時、安全性を強調して説明したため、実際の内容が正確に伝わらなかった。理由はともかく、国民を混乱させてしまい大変申し訳ない」と述べた。
金耿必(キム・ギョンピル)記者