米企業が開発中の戦闘ロボット犬「敵発見、撃チマスカ?」 標的を探知・追跡して運用者に交戦するか確認

 背中に小銃を付けて敵軍を攻撃する四足歩行戦闘ロボットが現実化するのだろうか。米海兵隊特殊作戦コマンド(MARSOC)が、人工知能(AI)小銃を搭載した四足歩行ロボット犬をテストしている。

【写真】四足歩行戦闘ロボット「ビジョン60」

 軍事専門メディア「ザ・ウォー・ゾーン(The War Zone)」によると、MARSOCは、米国の防衛関連企業オニックス(Onyx)が開発したセントリー(SENTRY)遠隔兵器システム(RWS)をベースにしたAI小銃を搭載したロボット犬2台をテストしている。このロボット犬は「ゴースト・ロボティクス(Ghost Robotics)」の四足歩行ロボット「ビジョン60(VISION 60)」で、遠隔情報収集、監視、偵察任務などに適合するよう設計された。

 AI小銃を搭載したロボット犬は、オニックスが最近掲載した動画で公開されたものだという。オニックスの事業開発責任者、エリック・シェルさんは、ザ・ウォー・ゾーンの取材に対し「小銃システムを搭載した2台のロボット犬を保有している」と明かした。しかし、テストがどの地域で行われているかは教えなかった。

 報道によると、オニックスのセントリーRWSは人やドローン、車両といった目標をスキャンして探知・追跡するAI支援デジタル・イメージ・システムを備えている。また、射撃コントロール機能があり、標的識別時には運用者に知らせて、交戦するかどうかを運用者が直接決定できる。セントリーは、あらゆる通信ネットワークを通して動かすことができ、世界のどこであろうと作戦遂行可能だというのがオニックスの説明だ。

 同メディアは「ロボット犬を本物のイヌの代わりに危険な作業へ投入することを考慮できる」とし「これらのロボットは、人間が近づき難い狭い空間に適合している。これを通して現場での情報収集の可能性を拡張できる」と伝えた。また「近接戦闘が極めて危険なトンネルや塹壕(ざんごう)を捜索する作業や、地雷があったりブービートラップが設置されていたりする地域を通る道の開拓作業などで活用できる」とも記した。

 なお、これについてMARSOCは「小銃を搭載したロボット犬について、地上ロボットに関する複数の技術の一つだと評価していることは事実だが、現在のところ実際にこの技術を現場で使用してはいない」とし「自律兵器に関する国防総省の政策を順守している」とのステートメントを出した。

イ・ヘジン記者

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