ソウル竜山警察署「尹大統領の義母・崔殷淳氏の通帳残高偽造に金建希夫人が関与した証拠なし」

 母親による通帳残高証明書偽造に関与したとして告発されていた尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の妻の金建希(キム・ゴンヒ)氏に対し、警察は16日付で送検を行わない決定を下した。ソウル竜山警察署は同日、私文書偽造および偽造私文書行使などの容疑で金建希氏を告発した市民団体「司法正義を正す市民行動」にも今回の決定を伝えたことを明らかにした。

【写真】「金建希夫人の母」崔銀順氏

 市民行動は昨年7月、母の崔殷淳(チェ・ウンスン)氏による訴訟詐欺未遂に加担したとして金建希氏を告発した。告発の際に市民行動は「金建希氏は崔殷淳氏の通帳残高証明書偽造に加担あるいは共謀した」と主張していた。市民行動は2021年7月にも同じ容疑で金建希氏の告発状をソウル警察庁に提出したが、ソウル警察庁は証拠不十分として不送致とした。

 竜山警察署は「今回の告発はすでに不送致が決まった同一の事件を再び告発したもので、犯罪容疑を立証するに足る新たな証拠もない」と説明した。過去にソウル警察庁などが「崔殷淳氏ら関係者の供述などから金建希氏による犯行への加担や関与の事実を認めるに足る状況は確認できない」として不送致で捜査を終結したが、これが今回の根拠になった。

 崔殷淳氏は2013年に京畿道城南市の土地を購入する際、貯蓄銀行に349億ウォン(現在のレートで約40億円)の預金があることを示す残高証明書を偽造したとして2021年に起訴された。大法院(最高裁判所に相当)は昨年11月、崔殷淳氏に懲役1年を宣告した一審を確定した。

 市民行動は今回の金建希氏不送致の決定について同日、「崔殷淳氏は懲役1年の刑期を満たさず仮釈放された」「法の前の平等が完全に崩壊した昨今の大韓民国の現状はあまりに嘆かわしい」とコメントした。東部拘置所で服役していた崔殷淳氏は刑期の約82%を終え今月14日に仮釈放され出所した。

ソ・ボボム記者

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