キャンベル氏の言及は、米国がどれほど韓日間の和解と協力を重視し、尹大統領を高く評価しているかを示す事例だ。安定的な韓日関係は、米国だけが望むものではない。国連をはじめ国際社会で自由民主主義の価値に基づいている英国、フランス、ドイツなどの主なプレーヤーはいずれも韓日関係の改善を歓迎し、尹大統領に握手を求める。両国が過去に逆戻りして反目し合って争うことを望む国は北朝鮮、中国、ロシアだけだ。
米中対立、ロシアのウクライナ侵攻、北朝鮮の好戦的姿勢が続く状況で、中途半端なバランス論を掲げ、顔色をうかがうことほど愚かなことはない。韓米同盟があるおかげでみだりな行動に走れないのだから、その韓米同盟を強化するために韓米日3カ国の協力体制を堅固に構築することが大韓民国が21世紀に生き残るための方程式だ。
キャンベル氏がノーベル賞に言及したことが示唆するように、今月10日に就任2周年を迎える尹大統領は、大韓民国の生命線のような韓米日3カ国の協力を進展させ、対外関係では良好な評価を国内外から受けた。もちろん日本からもっと未来志向的な協力を引き出し、中国、ロシア、北朝鮮が誤った判断をしないよう安定的に管理する方策をさらに補完すべきだ。
それに比べ、10日に就任2周年を迎える尹大統領の内政面の成績表は良くない。4月の韓国総選挙でレッドカードに近いイエローカードを突きつけられた。
外交と内政面の不調和が続けば、結局他国に対する外交力が制限されることになる。尹大統領がバイデン氏と岸田氏との友好的な関係を持つために見せたのと同様の誠意で国民に接するならば、内政面でも否定的な評価を挽回できるのではなかろうか。尹大統領が総選挙後相次ぐ国政批判を受け入れ、変化するならば、米国の公式な推薦によるノーベル賞受賞の可能性はさらに高まることだろう。
李河遠(イ・ハウォン)外交担当エディター