【ソウル聯合ニュース】韓国の国防部は軍の医療人材を増やすため、「国防医大」の設立を推進していることが16日、分かった。同部関係者が明らかにした。
徴兵制がある韓国で医師免許や韓医師(韓国伝統医学の医師)免許を取得した男性は軍医として3年間服務する。軍医は3年義務服務の短期、10年服務の長期に分けられる。
だが、長期服務を志願した軍医はこの10年間、一桁にとどまっている。長期服務の志願者は2014年に4人、15年に2人、16年に3人、17年に2人、18人に1人、19年に3人、20年に0人、21と22年にそれぞれ1人、23年に0人だった。
昨年7月時点で軍の医療機関に勤務する軍医約2400人のうち長期軍医は7.7%にすぎない。長期軍医の不足は軍の医療人材の熟練度低下につながる。
国防部は長期軍医を増やすため、服務期間の柔軟化や賃金引き上げなどを推進してきたが限界があるとみて、軍医の安定的な確保のため、医大の設立を検討しているようだ。同部は国防医大が設立されれば軍医療の水準の向上だけでなく、公共医療の強化にも寄与できるとみている。
ただ、11年に国防医学院の設立を進めたが医療界の反発で中止になった経緯があり、今回は医療界や関係機関、国会などと十分に議論する方針だ。