韓国の総合エンターテインメント企業HYBEのパン・シヒョク会長が、かつて傘下レーベルADOR所属のNewJeansのメンバーからのあいさつに反応しなかったことが何度もあり、これに抗議すると、HYBE側が「顔面認識障害だから」と釈明した-という主張がなされた。
最近HYBEとADORの対立が深刻化する中で、あるNewJeansメンバーの両親が今月13日、メディアのインタビューに応じた。
NewJeansメンバーの親、Aさんは、インタビューで「(ADORの)ミン・ヒジン代表の記者会見があった日(4月25日)、私を含む3人のNewJeansの母親らがHYBEを訪れた」「ミン代表が大事件を起こしたので心配にもなり、私たちがHYBEとADORの間に橋を架けることができるんじゃないだろうかという考えだった」と語った。
Aさんは「『パン・シヒョク会長が子どもたちのあいさつにも反応しない』というのは、うちの子だけでなく他の子たちも、デビュー後にみんな似たような経験があったという」とし「ある子は、エレベーターで一緒になっても、あいさつを返してもらえなかったと言っていた」と主張した。
さらに「その日、その問題を再度提起したが、HYBEの方々は『お母さん方、本当に誤解されています』『パン・シヒョク会長は顔面認識障害があるかもしれません』と言っていた」とし「その席ではそれ以上何も言えずに出てきたけど、出てから『いや、顔面認識障害でも声は聞こえるじゃないか。そして誰なのか分からなくても、あいさつすれば普通はあいさつを返すじゃないか』と思った」と語った。
13日にADOR側が明らかにしたところによると、ミン・ヒジンADOR代表は先月、NewJeansメンバーの親たちが建議した内容を整理してHYBE側に送った。ミン・ヒジン代表が経営権奪取を試みたという疑惑が公に提起される前だった。
当時、NewJeansメンバーのキム・ミンジ、ハニ・パム、カン・ヘリン、ダニエル・マシュー、イ・ヘインの親たちの建議文には、パン・シヒョク会長がメンバーのあいさつに反応しないことが何度もあったこと、HYBE傘下の他のレーベルからデビューしたグループのコンセプト・スタイリング・振り付けなどがNewJeansと似ていることなどへの不満が含まれていたという。
親たちは当時の建議文で「NewJeansメンバーは、社内でパン・シヒョク会長と対面するたびに、パン会長がなぜメンバーを知らないふりをしてあいさつを避けるのか疑問に思っている」「無視されたのが恥ずかしくてエレベーターの中でそのままじっと立っていたり、見ないふりをしていると感じ取ったり、あえて避けていっている印象を受けたりしたメンバーなど、一度や二度ではなくそういう事例を聞いて、親としてこの幼稚で信じられない状況に驚き、子どもたちにかけてあげられる言葉もなくて困った。まだ中学生、高校生の年ごろのメンバーだ」とつづった。
こうした主張を巡り、HYBE側の関係者は、チョソン・ドットコムの電話取材に対して「特にコメントはない」と述べた。
パン・シヒョク会長がNewJeansメンバーのあいさつに反応しないのは事実なのかという質問にも「回答は難しい」とした。
キム・ミョンイル記者