韓国の脱北者団体 北朝鮮に体制批判のビラ・USB散布

【仁川聯合ニュース】韓国の脱北者団体「自由北韓運動連合」は10日夜、北朝鮮に近い北西部の仁川・江華島からから北朝鮮に向け、金正恩(キム・ジョンウン)体制を批判するビラ30万枚とK―POPやトロット(韓国の演歌)の動画を収めたUSBメモリー2000個を20個の大型風船にくくりつけて飛ばした。同団体の朴相学(パク・サンハク)代表が13日、聯合ニュースに対し明らかにした。

 風船には「金正恩こそ不変の逆賊、民族の敵そのもの」と書いた垂れ幕をつり下げた。

 朴氏は「金正恩は朝鮮半島統一を妨げ、永遠に君臨するという妄想をあらわにした」として「現代版の奴隷に転落した北の同胞のためにビラを飛ばす」と述べた。

 韓国政府は敏感な南北関係などを考慮し、北朝鮮へのビラ散布を自制するよう繰り返し求めている。

 文在寅(ムン・ジェイン)前政権期の2020年、統一部は自由北韓運動連合によるビラ散布が南北境界地域の住民の生命と安全を脅かし朝鮮半島の緊張を招くとして、同団体の設立許可を取り消した。団体は統一部長官を相手取り処分の取り消しを求める訴訟を起こし、裁判所は昨年、設立許可の取り消しは不当だとして原告勝訴の判決を言い渡した。   

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