人種差別批判受け投稿削除
韓国政府が外国の医師免許を持った人にも韓国で診療・手術などの医療行為を許容するという方針を打ち出した中、大韓医師協会の林賢沢(イム・ヒョンテク)会長がソマリアの医学生たちの写真と韓国政府を非難する文を交流サイト(SNS)「フェイスブック」に掲載した。
林賢沢会長は9日午前、フェイスブックに「ソマリア20年ぶりの大学医学部卒業式」という見出しの記事を載せ、「coming soon(カミング・スーン=もうすぐ来る)」と書いた。この記事は2019年10月19日にあるメディアが報道したものだ。ただし、記事の写真は2008年12月にAP通信が掲載したものだ。当時この写真を引用した外信は「世界で最も暴力的な都市の一つ、ソマリアのモガディシュで、医学生20人が卒業証書を手にした。この日の卒業式は銃弾で壊れたソマリアのあるホテルのバリケード内で行われた」と説明している。
林賢沢会長が書いた文は、発展途上国の医師たちも韓国で医療行為を行う可能性があることを示唆するもので、韓国政府の対策を非難していると解釈できる。安定した環境で教育を受けられず、実力の保証がない医師たちが韓国に来るかもしれないという意味だ。
この投稿にコメントを寄せた人々は、ほとんどが林賢沢会長と同じ考えだが、その一方で人種差別の可能性を指摘する人々もいた。林賢沢会長はこの投稿を削除した上で、「数多くの発展途上国の医師を輸入するのではなく、日本から厚生労働大臣だけを輸入した方がましだろう」と投稿した。
韓国保健福祉部(省に相当)は「外国の医師免許所持者も韓国国内で医療行為ができるようにする医療法施行規則の一部改正案を今月8日から20日まで立法予告する」と発表した。 ただし、患者の安全と医療サービスの質が保障されるよう、適切な診療能力を備えている場合にのみ承認する方針だ。
オ・ギョンムク記者