◇来年の医師供給激減か 研修医離脱と医大生の授業拒否で
政府の大学医学部入学定員増の方針に反発した研修医が一斉に医療現場を離脱してから、間もなく3カ月がたつ。研修中のブランクが3カ月を超えれば予定していた専門医認定試験に間に合わず、専門医が新たに輩出されない恐れがある。医学部でも授業をボイコットする学生の留年により、例年約3000人とされる新米医師が誕生しない可能性が指摘される。医療界で「医師急減」への懸念が強まっている。
◇尹大統領 あす就任2年の記者会見
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は10日で就任2年を迎えるのに合わせ、9日午前にソウル・竜山の大統領室で記者会見を開く。4月の総選挙で与党「国民の力」が大敗したことを受け、「意思疎通」や「協治(協力政治)」を強調し、残り任期3年間の国政運営について表明する。尹大統領が記者会見を行うのは、就任100日を迎えた2022年8月以来1年9か月ぶりとなる。今回の会見は生中継される予定で、大統領室関係者らは積極的に意思疎通を図る姿勢をアピールすることに注力する方針だと伝えた。
◇戦闘機の共同開発事業 インドネシアの分担金減額を受け入れへ
韓国とインドネシアによる超音速戦闘機KF21の共同開発事業を巡り、政府は開発分担金を1兆6000億ウォン(約1820億円)から6000億ウォンに減額するよう求めるインドネシアからの申し出を受け入れる方針を固めた。インドネシアは16年1月、KF21の開発費の20%に当たる約1兆7000億ウォン(後に1兆6000億ウォンに減額)を、開発が完了する26年6月までに韓国に支払い、相応の技術移転を受けることで合意した。だが最近になって、約束した金額の約3分の1である6000億ウォンを26年までに支払い、その金額分のみの技術移転を受けると韓国側に申し出た。
◇名門医大生が交際相手を殺害 相次ぐ女性対象の凶悪犯罪に不安広がる
ソウルで6日、男が交際相手の女性を刺殺する事件が発生した。容疑者は名門大医学部に通う学生で、大学修学能力試験(日本の大学入学共通テストに相当)で満点を取っていたことが明らかになり、市民は大きな衝撃を受けている。男は警察の取り調べに対し、同い年の交際相手から別れを切り出されたために犯行に及んだと供述した。女性を対象とする凶悪犯罪は後を絶たたない。警察庁の統計によると、交際相手などから暴力を受けるデートDVで検挙された被疑者の数は19年の9823人から22年には1万2828人に増え、3年で30.6%増加した。また、女性団体「韓国女性の電話」がメディアで報じられた事件などを基に分析した結果、昨年に親密な関係の男性に殺害された女性の数は少なくとも138人に上ったという。