尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏による「ブランドバッグ授受疑惑」について、韓国検察はその捜査担当者に特別捜査を担当するソウル中央地検第4次長の部下の検事3人を投入したことが5日までにわかった。
ソウル中央地検は今月2日、第4次長が担当する反腐敗捜査3部、公正取引調査部、犯罪収益還収部からそれぞれ1人ずつ、合計3人の検事を刑事1部(部長:金昇鎬〈キム・スンホ〉部長検事)に追加投入したことを明らかにした。李元錫(イ·ウォンソク)検察総長(検事総長に相当)は2日「金建希氏関連の請託禁止法告発事件」についてソウル中央地検の宋慶鎬(ソン·ギョンホ)地検長に対し▲専門の捜査チーム立ち上げ▲証拠と法理に基づく迅速かつ徹底した捜査▲真相の明確な解明-を指示していた。
第4次長が担当する部署は主に権力型不正や腐敗関連の事件など、難易度が非常に高い事件を主に担当している。
金建希氏は2022年9月、在米韓国人牧師のチェ・ジェミョン氏から300万ウォン(約34万円)相当のディオールのポーチバッグを受け取った。その際チェ牧師は腕時計の隠しカメラで金建希氏にバッグを手渡す様子を撮影しており、この動画は昨年11月27日にユーチューブ・チャネル「ソウルの声」で公開された。ソウルの声などは昨年12月、尹大統領夫妻をソウル中央地検と高位公職者犯罪捜査処に請託禁止法違反で告発した。
現行の請託禁止法によると、公職者の配偶者は公職者の職務と関連して1回100万ウォン(約11万円)または年間300万ウォンを超過する金品などを受け取ってはならない。尹大統領が金建希氏の金品授受を知りながらこれを申告していなければ、請託禁止法違反で3年以下の懲役または3000万ウォン(約340万円)以下の罰金刑を受ける可能性がある。ただし金建希氏が受け取ったバッグについては尹大統領の職務との関連性が立証されなければならない。
検察は今月9日に告発人のソウルの声のペク・ウンジョン代表らを呼んで事情を聴く予定だったが、ペク代表らは出頭の延期を要請しているという。またチェ・ジェミョン氏を住居侵入と位階公務執行妨害で告発した市民団体・庶民民生対策委員会は同日告発人として出頭する見通しだ。
兪鍾軒(ユ・ジョンホン)記者