ある20代の女性が友人たちと旅行で釜山に行き、知人から暴行を受けて意識障害に陥った事件で、裁判所が加害者の被告に懲役6年の判決を言い渡した。
全州地裁群山支部第1刑事部(裁判長:鄭成敏〈チョン・ソンミン〉部長判事)は2日、重傷害で起訴されたA被告(20)に懲役6年を言い渡し、法廷で身柄を拘束した。A被告は昨年2月6日に釜山市内のある宿泊施設で、中学校の同級生の女性Bさん(当時19歳)を押し倒して殴り、負傷させたとして起訴された。このため、Bさんは外傷性脳出血による四肢マヒとなり、意識障害が長引いている。
同地裁は「被告人の犯行により、当時19歳だった被害者は意識障害が長引いている。被害者が生存するには人工呼吸器や他人の助けが全面的に必要だ」と述べた。そして、「事件から1年3カ月が過ぎたが、この間、被害復旧のための努力もしていない」と指摘した。
また、「被告人は判決直前に被害者の母親と3000万ウォン(約340万円)で示談を試みたが拒絶され、これを刑事供託した。被害者の母親が供託金受領を拒否し、厳罰を嘆願している点から見て、犯行後の状況も良くない」と判決理由を述べた。
この事件は先月5日、あるインターネット・コミュニティー・サイトに「私の娘の悔しい思いを晴らしてください。助けてください」というスレッドが掲載されて、知られることになった。Bさんの母親Cさんが掲載したものだった。Cさんは「体格のいい男が体重44キログラムのきゃしゃな娘の頭を2回も殴った。私の娘は隣のテーブルに頸椎(けいつい)をぶつけて、頭から床に落ちた。そばで他の友人が止めたのに、『お前も死にたくなければじっとしていろ』と言った。殺そうとして娘に暴行を加えた」と主張した。
さらに、検察が5年を求刑した後には「1年にわたり幸せな日常生活を送り、酒を飲み、ネットカフェに通っていたと聞いたが、それでも私たちは耐えてきた。ところがその結果がわずか5年の求刑とは。うちの娘の命は今後2-3年だと言われているのに。加害者が短い懲役を終えて出てきた時、うちの娘はこの世の人ではないかもしれない。それが現実になりそうで頭がおかしくなりそうだ」と書いていた。
ムン・ジヨン記者