【ソウル聯合ニュース】韓国の市民団体が大統領秘書室を相手取り、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の映画鑑賞費用と食事代、大統領室特殊活動費などの内訳の公開を求めた訴訟の控訴審で、ソウル高裁は30日、一審判決と同様に原告一部勝訴の判決を言い渡した。
高裁は「一審で提出された証拠とこの裁判所での弁論内容を総合しても、一審の判断は正当と認められる」と述べた。
市民団体の「韓国納税者連盟」は2022年、尹大統領夫妻が同年6月12日にソウル市内の映画館で是枝裕和監督の韓国映画「ベイビー・ブローカー」を鑑賞した際の費用と同年5月13日に尹大統領がソウル市内の韓国料理店で支払ったとされる450万ウォン(約51万円)の夕食代、尹政権発足後に支出された大統領室特殊活動費と大統領室業務推進費の各内訳について大統領室に情報公開を請求。拒否されたために大統領秘書室行政審判委員会に行政審判を提起したが棄却され、行政訴訟を起こした。
一審のソウル行政裁判所は昨年9月、尹大統領の映画鑑賞時の費用と韓国料理店での夕食代の内訳に対する情報公開の請求を認めた。大統領室特殊活動費の内訳の一部も公開対象との判断を示した。大統領室業務推進費の内訳の公開請求については「すでに公開された」として棄却した。