【ソウル聯合ニュース】韓国を訪れた外国人患者が昨年60万人を超え、過去最多を記録したことが29日、分かった。
保健福祉部によると、昨年訪韓した外国人患者は60万5768人(複数回の受診は除外)だった。同部が集計する外国人患者は韓国に居住せず、国民健康保険加入者や非扶養者ではない状態で受診した外国人を指す。
同部は昨年5月から外国人患者誘致活性化戦略を推進してきた。昨年の外国人患者数は前年(24万8000人)に比べ144.2%増加した。新型コロナウイルス禍前に訪韓外国人患者数が最も多かった2019年(49万7000人)より21.8%増え、医療機関の外国人患者誘致が認められるようになった09年以降で最多だった。
昨年は198カ国・地域から外国人患者が訪韓した。このうち日本から訪れた患者が18万7711人(31.0%)でトップ。次いで中国(11万2135人、18.5%)、米国(7万6925人、12.7%)、タイ(3万844人、5.1%)、モンゴル(2万2080人、5.1%)などの順だった。
訪韓外国人患者の半数以上は皮膚科(35.2%)と整形外科(16.8%)の受診者だった。
また、医療機関別の外国人患者数の増加率が最も高かったのは韓方(韓国の伝統医学)医院で689.9%増だった。これについて同部関係者は、手術をせずにはりや薬での治療に対する外国人患者の関心が高まったことに加え、積極的な広報を行った影響もあるとの見方を示した。
地域別では、ソウルを訪れた外国人患者が全体の78.1%を占め最も多かった。新型コロナ感染拡大後、ソウルを訪れた外国人患者の割合は21年は49.8%に落ち込んだが翌年からは再び50%を超えた。首都圏を訪れた外国人患者の割合は22年の78.2%から昨年は88.9%に上昇した。首都圏に整形外科と皮膚科が集中しているためとみられる。