【ソウル聯合ニュース】韓国政府が医師不足などの対策として打ち出した大学医学部の入学定員を増員する方針を巡り、非首都圏の一部の国立大総長が増員の規模を一部調整するよう求めていた問題で、政府は19日、今年定員を拡大した32の大学医学部について、希望すれば来年の入試に限り増員人数の50%以上100%以内で大学側が自主的に定員を決め、新入生を募集できるよう認める方針を示した。韓悳洙(ハン・ドクス)首相が記者会見で発表した。
韓氏は「各大学は2025学年度の大学入試の選考計画を変更し、許容された範囲内で自主的に募集人数を4月末までに決める」とし、「4月末までに2026学年度の大学入試選考計画も2000人の増員内容を反映して確定・発表しなければならない」と説明した。
江原大、慶北大、慶尚大など非首都圏の国立大6校の総長は政府に対し、来年の大学入試で医学部定員を状況に応じて半分まで減らして募集できるよう要請していた。
韓氏は「医大生を積極的に守るとともに、医学部の教育を正常化し、医療現場での対立を解消する一つの糸口を作ろうと決断した」とし、「政府は国立大総長らの申し入れを前向きに受け入れる」と述べた。
また「政府は医療界が単一化した代案を提示するのが難しい状況にあり、医療の空白による被害をそのまま放置することはできず、問題解決を促す国民と患者の要求を重く受け止め、果敢な決断が必要だと判断した」と説明した。
大学医学部の定員を増員する政府方針を巡っては、これに強く反発した医療界側から研修医の職場離脱や医学部生の授業ボイコット、医学部教授の辞表提出などの抗議行動が起きている。