比例代表の無効票は過去最多130万票、この選挙法は廃止にすべきだ【4月16日付社説】 韓国総選挙

比例代表の無効票は過去最多130万票、この選挙法は廃止にすべきだ【4月16日付社説】 韓国総選挙

 韓国の今回の総選挙における比例代表の投票で生じた無効票は130万9931票で、全体の4.4%に達した。これまでで最も高い数値だという。比例代表2議席を得て第4党となった改革新党の得票率は3.6%だった。「無効党が第4党」という声が出るのも無理はない。無効票は、単純な誤記ということもあり得るが、かなりの分は、どこに投じるべきか分からなかったとか、どこにも票を入れないという意志表示とみることができる。

【写真】51.7㎝ 長過ぎる比例代表の投票用紙

 韓国の総選挙における比例代表無効票の割合は、18代から20代総選挙まではそれぞれ1.6%、2.2%、2.7%の水準だった。ところが現行選挙法の適用が始まった21代総選挙では4.2%に跳ね上がった。この選挙法の核心は「準連動型比例代表制」で、議員らも正確には理解し難い、継ぎはぎの内容だ。韓国国民の中で、この制度をきちんと理解している人は少数に過ぎないだろう。この制度の最大の問題は、いわゆる『トッタ房』(一時的に現れて違法な商売を行い、一稼ぎしてすぐに姿を消す業者)方式の衛星政党の乱立をあおる-という点だ。この衛星政党は、既存の民主党・国民の力などの名を使うことはできず、それと似た別の名前を用いた。だから、有権者が現場で混乱を感じることは避けられない。実際、当惑したという人は少なくない。前回の総選挙では35の衛星比例政党が現れ、投票用紙の長さは48センチだった。今回は38政党が乱立して51.7センチにもなった。1%以上の得票をしたのは7政党のみで、21政党は得票率が0.1%にも満たなかった。

 問題の選挙法は、民主党が4年前の第21代総選挙を前に、国民の力を排除して群小政党と共に強行処理したものだ。高位公職者犯罪捜査処(公捜処)を作ろうとして無理な手を打ったのだ。群小政党の協力を得る代償として、まともな選挙法を書き換えて準連動型を導入した。そうやって立ち上げた公捜処は、税金を使うばかりで仕事はない機関と化し、そんな選挙法を主張した正義党は存在しないも同然のありさまになった。衛星政党の記号を上位に持っていくための「議員の貸し借り」も横行している。

 尹美香(ユン・ミヒャン)、崔康旭(チェ・ガンウク)、金宜謙(キム・ウィギョム)、梁李媛瑛(ヤンイ・ウォンヨン)、金弘傑(キム・ホンゴル)など、第21代国会でいろいろと物議を醸した議員の相当数が比例衛星政党出身だ。今回の総選挙で当選した祖国革新党比例代表候補12人のうち、少なくとも5人は前科者、または被疑者・被告人だ。「従北」論争を呼んだ進歩党出身の2人も衛星政党で当選した。この選挙法は今回の総選挙で最後にしなければならない。

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