中国の公安当局に拘束され、10カ月ぶりに釈放された元サッカー韓国代表の孫準浩(ソン・ジュンホ、31)がアマチュア・リーグのK5(5部)から復帰する可能性が高くなった。孫準浩の代理人を務めるパク・デヨンNEST代表が14日に明らかにした。
同代表によると、孫準浩はK5リーグのチーム、コニュンFCへの入団手続きを進めているという。K5リーグはセミプロ・リーグのK3やK4に次ぐレベルで、韓国アマチュア最上位リーグだ。孫準浩はアマチュア・リーグで試合の感覚を取り戻し、夏の移籍市場を通じてKリーグ1(1部)復帰を狙う。
孫準浩を希望する多数のチームのうち、最も接点が多いのは全北現代だ。孫準浩は2018年に全北現代に入団し、3年間プレーした。2020年シーズンにはKリーグ1の最優秀選手賞(MVP)を受賞し、全盛期を謳歌(おうか)した。孫準浩側は「やはり全北現代が第1希望であることは事実。だが、全北現代以外も多方面で検討しているところだ」としている。全北現代の関係者も「お互いにやり取りはした。本格的な契約の話をしたわけではないが、孫準浩のように良い選手を拒む理由はない」と話した。
孫準浩は復帰に先立って解決しなければならない問題がある。大韓サッカー協会の正式選手登録だ。協会の規定によると、禁固以上の刑を受け、執行中あるいは執行猶予期間にある人物は選手登録が不可能となっている。先月釈放された孫準浩が嫌疑なしの処分を受けたかどうかはまだ正確に分かっていない。孫準浩は拘束時、八百長または移籍の過程で不適切な金品の授受があったのではないかとの疑惑が持たれた。大韓サッカー協会関係者は「孫準浩選手に対するいくつかの確認手続きを踏んでいる」と話した。一部では、中国の司法処理過程を公表しない条件で孫準浩が早期釈放されたため、確認手続きが長引くとの見方もある。
孫準浩は拘置所で食事の管理を徹底し、体重73キログラムをキープした。韓国に帰ってきてから3週間は個人トレーニングで体力をアップさせたという。パク・デヨン代表は「選手登録手続きをできるだけ早く終えてピッチに出るだろう」と語った。
イ・ヨンビン記者