北朝鮮が祝賀ムードづくり 金日成主席の生誕記念日へ

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が最も重要な記念日とする故金日成(キム・イルソン)主席の誕生日(4月15日)を前に、祝賀ムードを高めている。祝いの夜会と祝砲の打ち上げを予定しているほか、勲章を授与するなどして内部結束を図るとともに、外国人が参加する国際イベントも用意した。

 官営ラジオの朝鮮中央放送は14日午後9時、首都・平壌の金日成広場で、青年学生らの夜会と祝砲の打ち上げが行われると報じた。昨年は誕生日当日の午後に同様のイベントが行われたが、今年は日程を前倒ししたようだ。

 朝鮮中央通信は金日成主席の誕生日に合わせ、「社会主義建設」「人民生活向上」に貢献した個人と団体に「金日成勲章」を授与したと伝えた。優秀な成果を上げた学者をねぎらい、博士学位などを授与したという。

 ロシアをはじめとする世界の各国から、「民族最大の記念日」である金日成主席の誕生日を祝うメッセージが届いていることもアピールしている。

 住民向けの労働新聞はロシア高官のメッセージを詳しく紹介したほか、金日成主席の誕生日に合わせ開催される討論会に出席する各国の関係者が平壌入りしていることを連日伝えている。

 金日成主席の誕生日は今回112回目。民族最大の記念日として「太陽節」と呼ばれてきた。

 しかし、北朝鮮の官営メディアは「太陽節」と呼ばず、「偉大な首領、金日成同志の生誕112年」「民族最大のめでたい4月の名節」などと表現している。

 これについては、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が先代に対する過度な偶像化を警戒しているとの見方がある。

 韓国当局の統一部は誕生日当日の報道まで状況を見守るとし、評価を保留した。

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