大統領執務室近くでの集会認める 韓国最高裁で確定

【ソウル聯合ニュース】韓国の市民団体が大統領執務室近くでの集会を禁止した警察の通告の取り消しを求めた訴訟で、大法院(最高裁)は12日、警察の禁止通告は違法だとして取り消した二審判決を支持し、原告の勝訴が確定した。大統領執務室近くでの集会を認める大法院判決は初めて。

 市民団体は2022年5月、ソウル・竜山駅広場までデモ行進する計画を警察に届け出たが、警察は大統領の住居空間である官邸から100メートル以内の区域での屋外集会を禁止する関連法を根拠に禁止を通告した。市民団体はこれを不服として行政訴訟を起こし、あわせて執行停止を申し立てた。裁判所は申し立てを認め、行進は予定通り実施された。

 その後の本訴訟では大統領の執務室が住居空間としての官邸と見なせるかどうかが争点となった。一審と二審では警察の禁止通告は違法であるとして警察の処分を取り消した。裁判所は二審で「執務室が『大統領官邸』に該当するとは解釈できない」と判断した。警察は上告したが、大法院は審議なしで棄却する「審理不続行」の判断で棄却した。

 ほかの市民団体が起こした同様の訴訟も一、二審で勝訴しており、現在大法院で審理が行われている。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい