「908.7%も増加した」 訪中韓国人観光客の急増を喜ぶ中国メディア

 今年に入り、中国を訪れる韓国人観光客が大幅に増えていると中国の複数の官営メディアが報じた。

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 中国官営の英字紙「グローバル・タイムズ」は10日「中国国内のインバウンド観光(外国人による訪中旅行)が回復、1月に中国を訪れた韓国人観光客が909%も急増」と題する記事を掲載し、中国を訪れる韓国人が大幅に増えていると報じた。

 同紙は韓国法務部(省に相当)の資料を引用し、今年1月に中国を訪れた韓国人が14万2000人だったとして、これは前年同期比908.7%増と大幅に伸びたと伝えた。

 中国共産党の機関紙・人民日報の電子版「人民網」も、同じ内容を報じた。

 人民網は、モドゥツアーなど韓国の旅行代理店関係者の言葉として、昨年4月から中国を訪れる韓国人団体観光客が急激に増加し、その後も増加が続いていると報じた。その上で、大韓航空など主要航空各社が中国路線を拡大していると説明した。特に、中国を代表する観光地である湖南省の張家界はとりわけ韓国人に人気が高いと報じた。

 韓国国土交通部の航空統計システムによると、今年2月の国際線の旅客のうち中国路線の旅客は101万8447人で、新型コロナウイルス発生直後の2020年1月(154万37人)以降で初めて100万人を突破した。前年同月比で9.7倍増加しており、1月の87万3329人と比べても16.6%増えている。

 吉林大学東北アジア研究院の張慧智教授は「コロナに対する防疫基準が緩和され、韓国の旅行客の海外進出が活発になった」として、地理的な近さと費用的な手軽さなども訪中韓国人が増加した理由の一つだと分析した。

 同紙は韓国人観光客の増加について、中国がこのところ外国人観光客の誘致に向けさまざまな策を講じた結果だと指摘した。

 中国は昨年12月にフランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、マレーシアの6カ国に対し、最大15日間のビザ免除を認めた。同時に昨年12月に韓国など12カ国に対し、ビザの取得費用を25%引き下げ、今年1月には米国人のビザ発給要件も簡素化した。

 さらに、中国国内でのモバイル決済サービスの上限額を従来の5倍に引き上げるなど、外国人観光客の利便性拡大に注力している。

キム・ジャア記者

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  • ▲仁川国際空港第1ターミナルにある中国東方航空の搭乗手続きカウンター。先月撮影。/聯合ニュース

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