共に民主党や祖国革新党などは今回の選挙運動で「尹大統領弾劾」を堂々と訴えた。祖国革新党の曺国(チョ・グク)代表は「尹錫悦政権の早期終息」「大統領の任期を短縮する憲法改正」まで主張した。上記の与党関係者は「もし野党連合が180-190議席を確保すれば、憲法改正や弾劾を阻止できるライン(101議席)も危うくなり、尹錫悦政権は常に弾劾の圧力を受けながら政権運営を迫られる危険な状況に追い込まれるだろう」と懸念を示した。与党議員の一部が離脱した場合、憲法改正や弾劾を阻止できないのはもちろん、拒否権の行使まで難しくなる。そのため尹大統領による与党への影響力が一層低下することも考えられる。
今回の選挙では前回の大統領選挙で尹大統領を支持した一部有権者が野党支持に回り、また与党支持層が分裂する徴候が見えたことも尹大統領にとって大きな悪材料になった。国民の力のある議員は「尹大統領と韓東勲(ハン・ドンフン)非常対策委員長は選挙運動の際に金建希夫人のブランド品受領問題や李鐘燮(イ・ジョンソプ)元オーストラリア大使の扱いを巡って衝突し意見が対立した」「選挙で最も重要なトップが動揺したため、尹大統領も惨敗の責任追求から逃れられなくなった」と述べた。
尹大統領は投票前のつい最近まで「政治的な有利・不利は考えず、改革の課題解決を推進していきたい」との考えを表明していたが、その一方で尹大統領は昨年1月の本紙とのインタビューでは「総選挙で与党が多数を占めれば公約は問題なく実現できるが、多数が得られなければ植物大統領になるだろう」と発言した。上記の与党関係者は「政権運営を巡る大統領の態度やその方針など、全てを原点から洗い直さねばならなくなった」と指摘した。
キム・ドンハ記者