一部では、与党内で本格的に大統領と距離を置く状況が発生する可能性もあるともみられている。特に、今回の総選挙で党内に刷新の動きが出てきたことが注目されている。国民の力の関係者は「今回の総選挙をきっかけに、院内と院外を中心に2000年代初めの未来連帯のような刷新派、若手の集まりが作られる可能性もある」と語った。2001年に作られた未来連帯は、南景弼(ナム・ギョンピル)氏、元喜竜(ウォン・ヒリョン)氏、鄭柄国(チョン・ビョングク)氏の3人(3人の姓を取って「南元鄭」と呼ばれた)や、呉世勲(オ・セフン)ソウル市長らが関与して与党刷新の中心に立ち、その後の政権交替過程で中道層を引き込むのに重要な役割をした。
漢陽大学政治外交学科の金星洙(キム・ソンス)教授は「与党も尹政権と一線を画す姿勢を見せつつ、『我々は独断的なことはせず、野党と意思疎通を図り、和合しながら進むことができる』という姿を見せなければならない。そのためには与党に新たなリーダーシップを取り入れなければならない」と述べた。西江大学政治外交学科の李賢雨(イ・ヒョヌ)教授は「尹大統領が『民心がこの程度だとは思わなかった。国政運営のやり方を変える』と言うなら突破口は見いだせるだろうが、何もせずに「歴史が評価するだろう」などの態度を取るなら非常に絶望的だろう」と評した。
仁川市東・弥鄒忽選挙区の尹相現(ユン・サンヒョン)候補は出口調査発表直後、本紙の電話取材に対し、「今からでも嶺南(慶尚道)中心から首都圏中心の政党に生まれ変わらなければならない。党代表や院内代表などの指導部も首都圏出身の人々で構成し、首都圏に訴求できるビジョンと政策、イメージを提示すべきだ。与野党のベテランによる協議体も作り、これまで失われていた政治の機能を回復させなければならない」と述べた。
キム・スンジェ記者