10日に投開票が行われる韓国の第22代総選挙は、開票事務員が投票用紙を1枚1枚確認する手作業での開票手続きの導入に伴い、例年の総選挙より開票結果は2時間余り遅く発表される見込みだ。これまでで最も長い比例代表の投票用紙を100%手作業の開票で確認することにも、一層時間が必要だ。このため、選挙区の国会議員当選者の開票結果が判明するのは11日午前2時前後、比例代表の当選者判明は11日の朝くらいになるだろうと予想されている。
中央選挙管理委員会は、機械を利用して投票用紙を分類・計数する従来の開票手続きに対する操作疑惑が提起され続けたことを受け、昨年末に手作業での開票手続きを導入すると決定した。選挙の信頼性を高めることができると期待されるが、結果発表の遅延は避けられない。
従来は、投票箱から抜き取った投票用紙を、特定の記号の候補者や政党別に集めてくれる「投票用紙分類機」(電子開票機)にかけて分類した後、それぞれの束を「審査計数機」にかけ、機械から落下する投票用紙を開票事務員が目で見てきちんと分類されたかどうか確認していた。
しかし、投票用紙分類機を通した開票操作疑惑が提起され、審査計数機についても分類速度が速くて参観が難しいという指摘がなされた。これに伴い、今回の総選挙からは、投票用紙分類機で分類された投票用紙を開票事務員が1枚ずつ手に取って、きちんと分類されたかどうか確認することにした。開票事務員の手を経た投票用紙は再び審査計数機にかけて、目で確認する。各投票用紙を確認する手続きが1段階追加されるわけだ。
比例代表の投票用紙は100%手作業での開票で確認することになる。実に38もの政党が比例代表候補を送り出したことで、比例代表の投票用紙が歴代最長の51.7センチまで長くなったからだ。分類機で処理できるのは34の政党、長さ46.9センチの投票用紙までで、今回の総選挙では手作業での開票が避けられなくなった。
韓国選管は9日、韓国国内1万4259カ所の投票所と254の開票所の設営を終え、投開票所の内部・外部に違法なカメラが設置されていないかどうかなどを点検した。韓国選管は、今回の総選挙の開票管理におよそ7万6000人を投入する予定だ。
金真明(キム・ジンミョン)記者