交差点を時速130㎞の速度で走行して救急車に衝突し、5人の死傷者を出した乗用車の運転手に実刑判決が言い渡された。
大田地裁天安支部刑事第1単独(裁判長:鄭恩栄〈チョン・ウニョン〉部長判事)は9日、交通事故処理特例法違反(致死)などで逮捕・起訴された男(41)に懲役5年の実刑判決を言い渡した。
男は昨年8月21日夜10時52分ごろ、忠清南道天安市内の交差点で乗用車(BMW)を運転していて、救急車に衝突した。救急車には当時、患者(70代)が乗っていて、病院に搬送中だった。この事故で患者の妻(70代)が死亡し、患者と救急隊員3人の計4人が負傷した。
警察の捜査の結果、男は制限速度が時速60キロメートルの道路を時速134キロメートルで走行し、サイレンを鳴らして患者を搬送していた救急車に衝突したことが分かった。
男は自賠責保険に加入しておらず、被害者に対する補償も行われていないという。
同地裁は「自賠責保険にすら加入していない自動車を運転し、交差点で制限速度の2倍を超える速度で走行中に事故を起こした。1人が死亡し、4人が負傷するという残酷な結果を招くなど、その罪は非常に重く、何の被害回復もなされていないため、厳しい処罰は免れない」と判決理由を述べた。
キム・ソクモ記者