製造業を固守してITで出遅れた日本、デジタルスタートアップ誘致に10兆円

■日本に投資するビッグテック

 日本がデジタルトランスフォーメーションを本格的に推進すると、ビッグテック(世界で支配的な影響力をもつ巨大IT企業)は爆発的に拡大するITインフラ需要を狙い、最近日本への投資を増やしている。マイクロソフト(MS)は昨年、日本国内のデータセンターを拡充し、生成型人工知能(AI)事業の拠点として活用する計画を明らかにした。MSは「チャットGPT」の情報処理を日本国内で完結する方式で政府・企業向けサービスを提供することにしている。そうしたサービスは米国、欧州に続き日本が3地域目で、アジアでは初めてだ。

 アマゾンウェブサービス(AWS)も3月、2027年までに日本に約2兆3000億円を投資すると発表した。データセンターの増設と運営体制の強化に投じる予定だ。急増する日本のクラウド需要をつかみ、生成型AI市場に対応することが目的とみられる。グーグルは同月、東京にアジア太平洋地域では初めてサイバー防御拠点を開設した。

 日本のデジタルトランスフォーメーション需要に加え、政府支援が拡大されたことで、日本に進出する韓国のスタートアップも増えている。AI開発の基盤となる企業向け大規模言語モデル(LLM)サービスを提供するオルガナイズは、日本でLLMアプリ開発ツールとLLMアプリを販売している。東京都が昨年末から進めている「海外企業誘致促進事業」には、これまでに韓国のスタートアップ7社が選ばれた。7社を含む対象企業18社には、東京都が法人設立費用など最大1億円を支援する。

卞熙媛(ピョン・ヒウォン)記者

【グラフィック】日本のデジタルトランスフォーメーション投資額

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