■韓国流通業界「深刻な危機感」
クーパンとアリが大規模な投資を行い、競合する背景で、韓国の流通企業は深刻な危機感を覚えている。 EC大手2社が争う間、既存の流通業者が生き残れるのか懸念する声も出ている状況だ。流通業者関係者は「昨年までは流通業界にとって最も恐ろしい存在がクーパンだったとすれば、今はアリという別の恐竜が登場した状況だ。両社の『銭海戦術』と物量攻勢の中で持ちこたえられる韓国企業はあるのかと思う」と話した。
また、韓国の流通業者は最近アリが卸売業者に販売を行うB2B分野に事業を拡張しようとすると、差し迫った危機感を見せている。アリが手数料を無料にするなどして販売者を囲い込む状況で、卸売分野まで奪われれば、地場流通業者はEC分野への参入が困難になると判断しているためだ。アリは最近、事業者専用の取引サイト「アリエクスプレスビジネス」の韓国語ページを開設し、ウォン決済システムを構築している。ここでは販売者がアリが公式認証した商品200万点を購入後、消費者に販売することができる。卸売業者専用のVIPメンバーシップも用意されている。
韓国の大企業系EC業者らは対応に追われている。ロッテオンはデジタル家電の一部カテゴリーの販売手数料を引き下げるなど、優秀販売者の確保に乗り出し、Gマーケットも5月から新規入店する販売者の広告費を支援することを決めた。販売統計サービスも見直し、商品評価とキーワード中心のデータを販売者に提供する。オープンマーケットの販売手数料も当分引き上げない計画だ。11番街は条件を満たす販売者について、商品注文額が1000万ウォンに達するまで手数料を受け取らないことにした。
宋恵真(ソン・ヘジン)記者