元麗水商工会議所会頭「宋永吉代表側の要請でカネを出した」「お礼のあいさつももらった」 共に民主現金入り封筒ばらまき事件裁判

 「共に民主党全党大会現金入り封筒事件」で逮捕・起訴された宋永吉(ソン・ヨンギル)元民主党代表の裁判で27日、「党代表選挙を前に宋・元代表側が積極的に資金援助を要請し、『平和と暮らしの問題研究所(モクサ研)』に金を出した」という企業関係者の法廷証言が行われた。モクサ研は宋・元代表の外郭組織といわれている。

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 朴竜河(パク・ヨンハ)元麗水商工会議所会頭は27日、ソウル中央地裁刑事21部(裁判長:許京茂〈ホ・ギョンム〉部長判事)の審理で開かれた裁判に証人として出廷し、このような趣旨で証言した。検事が「自発的にモクサ研に寄付したというより、いつも宋・元代表側の要請が来るので金を出したのではないか」と質問すると、朴・元会頭は「そうだ」と答えた。続いて検事が「宋・元代表から『モクサ研に寄付してくれてありがとう』という感謝のあいさつを受けたことがあるか」と尋ねると、朴・元会頭は「そうだ。年に2回ずつ受けていた」と語った。

 宋・元代表は、2021年5月に民主党全党大会を控えて民主党議員らに配る6000万ウォン(現在のレートで約670万円。以下同じ)相当の現金入り封筒を尹官石(ユン・グァンソク)議員=拘束起訴=に渡した疑い、20-21年にモクサ研を通して企業関係者など7人から違法な政治資金および裏金7億6300万ウォン(約8550万円)を授受した疑いなどが持たれている。調べによると、モクサ研を通して受け取った7億6300万ウォンのうち、3億500万ウォン(約3420万円)を朴・元会頭が出したことが分かった。なお宋・元代表は、ソナム党代表として光州西区甲選挙区に獄中出馬している。

 さらに、この日の裁判で朴・元会頭は、この事件を検察が捜査していた2023年5月に、宋・元代表の故郷の先輩A氏から捜査対応関連の電話がかかってきた事実もある、と述べた。検事が「A氏が宋・元代表の伝える言葉だとして『捜査機関に出頭したら、モクサ研寄付は以前から政策シンクタンクが好きでやっていたこと』と供述してほしいという要請を受けた事実はあるか」と尋ねると、朴・元会頭は「はい」と答えた。宋・元代表の党代表選を支援しようとしてモクサ研にカネを出したわけではない、としゃべってほしい-という依頼を受けたのだ。A氏は当時、朴・元会頭の会社に顧問として採用されていたことも分かった。

 一方、裁判部は同日、法廷を訪れた宋・元代表の支持者らに「裁判を妨害するな」と注意を与えた。宋・元代表に不利な証言が出るとき、あざ笑ったり嘆息したりといったことを繰り返したからだ。先に朴・元会頭は「宋・元代表の支持者らに脅迫されかねない」として非公開裁判を申請したが、裁判部はこれを受け入れなかった。

パン・グクリョル記者

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  • ▲宋永吉・元「共に民主党」代表(現ソナム党代表)/NEWSIS

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