大谷が生み出す経済的効果も注目されている。一部で大谷は「野球界のテイラー・スウィフト」と呼ばれている。人気歌手テイラー・スウィフトはコンサートをするたびに観客が大勢集まり、サービス業の売上向上に貢献するからだ。業界では、昨年のスウィフトの公演により米国では50億ドルの経済効果があったという分析もある。
既に一部のメディアでは、ドジャースが大谷によって得る財政的利益について報道している。米紙ロサンゼルス・タイムズは「10億ドルの利益? 大谷翔平の契約はどのようにしてドジャースをMLBの金融王にしたのか」という見出しの記事で、ドジャースは大谷を通じて年間5000万ドルのマーケティング・広告収益を得ると見込んだ。そして、「大谷が契約総額7億ドルの97%に当たる6億8000万ドルを10年後から受け取ることにしたという契約条件は、チームにさらに大きな利益をもたらすだろう」と分析した。6億8000万ドルを資本市場に投資すれば、年10%の複利なら10年後には約17億ドルに増える可能性があるということだ。
ホームゲームのチケットは既にプレミアム付きの価格で取り引きされている。ブルームバーグによると、ドジャースのホームゲームのリセール(再販)チケット価格は10%以上も上がっており、全売上枚数も3倍以上増えたとのことだ。
「ただし、MLBの情熱はさておき、野球のPR大使役を買って出る意向が大谷にあるかどうかは不明だ」とブルームバーグは書いている。大谷はこれまで、自らのことをアピールするよりも、野球に打ち込む様子が多く見られてきたからだ。大谷はインタビューをあまりせず、SNS投稿もあまりしない。ブルームバーグは「このような傾向のため、大谷は米国で過ごしたこの6年間、ほとんど無名に近かった」と説明した。大谷が先日、結婚を発表した時も、妻の名前を明らかにすることを拒否し、メディアに「(妻は)普通の日本人の方です」とだけ話していた。
キム・ヒョソン記者