【NEWSIS】入れ墨(タトゥー)を入れている人の入場を制限する「ノータトゥーゾーン(タトゥーお断り)」の拡大をめぐり、韓国のインターネット上で26日、さまざまな意見が飛び交った。
SNS(交流サイト)によると、銭湯やスポーツジム、プール、ホテルなどを中心に、入れ墨の過度な露出を制限する「ノータトゥーゾーン」が拡大している。
ノータトゥーゾーンは文字通り「入れ墨(タトゥー)を入れている人の入場を制限する場所」だ。たいていは「他の客に脅威を与えるから」との理由で入場を禁止している。
これをめぐり、ネット上ではさまざまな意見が飛び交っている。韓国のコミュニティーサイトでは「もともと、昔から銭湯のような場所では入れ墨の人は入場禁止だった」とノータトゥーゾーンに肯定的な反応が見られる。
一方で、反対意見も少なくない。「最近はタトゥーについてとやかく言う人はいない」「タトゥーは単にファッションの一部なのに」「覆って入ったらダメなの?」などの反応があふれている。
最近は有名芸能人らを中心にタトゥーが流行し、かつて不良の象徴のように考えられていたタトゥーが今では20-30代を中心に個性を表現する方法と捉えられるようになってきた。特に、好きな絵やペットの写真など、自分だけの特別な意味を込めるのが流行だ。少女時代のテヨンさん、DEX(キム・ジニョン)さん、俳優ハン・ソヒさんなどの有名人も自身のタトゥーを公開している。
一方、韓国の現行法はタトゥーの施術を「医療行為」と限定しており、時代遅れだとの批判を受けてきた。ただし韓国政府は最近「タトゥーの合法化」を目指し、今月4日に「入れ墨師の資格試験および補修教育体系の開発と管理案の準備研究」を発注するなど、タトゥーの施術行為を非医療従事者にも開放するための動きを見せている。
今年11月に最終的な研究報告書をまとめ、入れ墨師の国家試験施行に関する細部規定と、入れ墨師の衛生・安全管理教育などの政策樹立に活用する予定だ。
スポーツジムに「ノータトゥー」のルールを適用したある自営業者は「他のお客さまにとって脅威となるため、入れ墨の過度な露出の制限を勧告することになった」と明らかにした。ただしこの自営業者は、タトゥーを入れている人の入場を完全に禁止するのではなく、タトゥー部分を覆うような長袖の服を着用するなどのルールを定めている。
大衆文化評論家のキム・ホンシク氏は自身のブログで、二分法的な措置ではなく「中間的な受容の枠組み」が必要だと主張している。キム氏は「やくざの入れ墨のように嫌悪感を抱かせるような場合は入場禁止もあり得るが、部分的なものや除去が可能な入れ墨などは柔軟に受け入れる必要もある」と主張した。
チェ・ユンヨン記者