「唾を飲んだら窒息しかけた」 米36歳女性、ボトックス注射で首の筋肉がまひ

 米国に住む30代の女性が片頭痛の症状を緩和するためにボトックス注射を打ったところ、首の筋肉がまひしたことが分かった。ニューヨーク・ポストなど外信が21日(現地時間)、報じた。

【写真】ボトックス注射でボツリヌス中毒 入院中のアリシア・ハロックさん

 報道によると、首の筋肉がまひしたのは5年にわたり片頭痛治療のためにボトックスを打っていたというテキサス州在住のアリシア・ハロックさん(36)。

 ハロックさんは先月、急きょ病院で治療を受ける羽目になったことを明かした。ハロックさんは自身のインスタグラムに静脈注射を打つ写真を投稿し「言葉にするのもつらい1週間だった。片頭痛治療のためにボトックス注射を打ったところ、珍しい合併症が起きた」とつづった。

 ハロックさんは「首の筋肉がまひし、頭を持ち上げることができない。首に保護帯を`着けなければ首を支えることが出来ない状態」だとして「まぶたが垂れ下がってひどい圧迫感があり、ぼんやりしている上、めまいもする」と症状を説明した。さらに「数日間、水と唾のせいで息ができなくなった」「ほとんど話すこともできない」と続けた。

 ボトックスには、食中毒菌として知られるクロストリジウム属ボツリヌス菌から産生される神経毒素が精製されて使われる。筋肉を局所的にまひさせて筋肉を小さくし、しわを改善する効果がある。美容目的で使われることが多いが、一部の慢性片頭痛患者は予防目的でボトックス注射を打つこともある。

 ハロックさんは後者だった。5年にわたり、3カ月おきに同じ神経科のクリニックでボトックス注射を受けていたという。しかし先日ボトックスを打って以降、ハロックさんに普段と異なる副作用が現れたのだ。

 ハロックさんは、施術の3日後から首のこわばりなどの症状が現れたと明かした。症状が良くなるのを待ったが、徐々に悪化し、9日目に病院を訪れた。医療陣はハロックさんがボツリヌス中毒の疑いがあると診断し、集中治療室(ICU)に入院させた。ハロックさんは抗毒素を処方され、栄養剤点滴などの治療を受けていたが、入院から18日で退院し、自宅に帰ることができた。

 ハロックさんはインスタグラムをこまめに更新し、現在の状況を伝えている。22日にアップした動画では「少しずつ食べ物が食べられるようになってきた」と明かした。ただし「今も首の保護帯を着ける必要があり、これから数週間は経過を見なければならないと思う」とつづった。その上で、応援してくれた人たちに感謝の言葉を伝えた。

キム・ガヨン記者

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