だが、大谷は公式戦に突入すると見違えるほどのプレーを見せ、再びスーパースターとしての威厳を証明した。
大谷は20日、パドレスとの公式開幕戦で5打数2安打1打点1盗塁を記録し、自身の真価を遺憾なく発揮した。
移籍後の初戦から安打・打点・盗塁をすべて記録し、好スタートを切ったのだ。チームも5-2で勝ち、大谷と共に笑った。
スタジアムを訪れた大谷の妻・真美子さんは、大谷がヒットを打つたびに喜び、大谷の母親とハイタッチする姿がカメラにキャッチされた。
しかし、大谷のソウルの旅は楽しい思い出ばかりではなかった。
21日のソウル・シリーズ第2戦の前、大谷の通訳を務める水原一平氏が違法賭博と窃盗の容疑で告発されたことが明らかになった。米スポーツ・メディアのESPNは消息筋の話として、大谷の口座から消えた金は少なくとも450万ドル(約6億8000万円)に達すると報じた。
大谷と水原氏はこの10年間を共に過ごしてきた間柄だ。大谷は2013年に日本プロ野球(NPB)の日本ハムファイターズ時代に水原氏と知り合った。2017年のシーズン終了後、ロサンゼルス・エンゼルスと契約して米国に進出した際、水原氏は大谷の専属通訳になった。
大谷と公私にわたり行動を共にし、影のような役割をしてきた水原氏が違法行為をしたという衝撃的なニュースが報じられるや、球団は直ちに同氏を解雇した。
信頼していた通訳の裏切りが報道された21日、大谷は開幕第2戦を前に、グラウンドでのトレーニングに姿を見せなかった。
混乱した状況の中、2番・指名打者(DH)で同日スタメン出場した大谷だったが、スタジアムではこれをものともせずに実力を発揮した。
1回の第一打席からライト前ヒットを放ち、続くウィル・スミスのセンター越え二塁打でホームを踏んで得点を上げた。2回には大きな犠牲フライで1点を入れた。
大谷はソウル・シリーズ2試合を10打数3安打2打点1得点1盗塁で終えた。
多事多難だったソウルの旅を終えた大谷は22日、選手団と共に仁川国際空港から米国・ロサンゼルスへ帰国の途についた。
キム・ジュヒ記者