動画投稿サイト「ユーチューブ」上で数十万人のフォロワーを有するある中国のチャンネルが最近、「韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領はストライキする研修医らを『辞職するのであれば軍隊に行け』と脅迫し、医師らがおびえている」という内容を含むコンテンツを掲載した。このチャンネルは「韓国人が入隊を拒否する理由は新兵いじめ文化のせいで、多くの新兵が自殺を選んでいる。むしろ監獄暮らしの方がましという程」とも主張した。大統領が行っていない発言を、まるで直接言ったことのように歪曲(わいきょく)し、韓国の兵営文化の否定的な一部分を誇張したのだ。
韓国の4・10総選挙を前に、一部の中国メディアや中国のソーシャルメディアのインフルエンサーらが、医療スト問題に関連して尹錫悦政権に否定的なコンテンツや記事などを組織的に生産し・波及させていることが17日に判明した。中国国内の韓国人や韓国国内の投票権を持つ中国人などを通して反・尹錫悦の世論を広め、選挙に影響を及ぼそうとする狙いがある-と専門家らはみている。一部の中国人アカウントは、韓国国内のニュース記事で「自由民主主義者は落選させなければならない」「李在明(イ・ジェミョン)が正しい」などのコメント活動を繰り広げていた。中国人らが韓国の選挙運動に乗り出しているわけだ。
中国メディア「観察者網」は最近、「尹大統領は公権力を総動員して強力対応している。ストに参加した研修医および休学申請した医大生のうち、兵役が終わっていない者は入隊させるという秘蔵のカードを提示した」と伝えた。週刊誌「VISTA看天下」も今月初めに「今後、スト研修医らは軍隊に行くか懲役の宣告を受けるか、どちらかの境遇に陥る可能性が高い」と報じた。スト参加研修医らの場合、辞職処理が行われれば入隊しなければならないが、彼らの辞職処理をどうするかはまだ決まっていない。スト研修医らの医師免許を停止・取り消しするかどうかも決まっていない。
中国国営の「環球時報」は「韓国政府は少子化の現実を無視したまま無理な医学部定員増を強行し、医師らが大挙して辞表を出すなど、ポピュリズムの弊害が表出している」と、医学部定員拡大政策を「ポピュリズム」とけなした。国営の中国中央テレビで活動してきた経歴を持ち、フォロワー116万人を有するある人物は最近、ミニ・ブログ・サイトのウェイボーに「韓国の医師らはコロナのときも国家防疫など気にせずストをした」という内容の書き込みを行い、関連コンテンツに「韓国社会は封建社会かつ植民地」というコメントを付けた。