韓国にはびこる寄生虫政治【コラム】

 寄生虫はすべて無脊椎動物だ。政界の寄生虫も自分の所信を支える脊椎がない。それがあると宿主が傷つく恐れがあるからだ。国会議員は「国家の利益を優先し、良心に従って職務を行う」と憲法に定められているが、寄生虫政治は宿主であるボスの利益を優先し、その指示に従って職務を行う。ボスがやれと言うならば、常識、道理、正義に反してもひとまずやる。前例のない選挙法単独処理、偽装離党、立法暴走、防弾国会、逮捕同意案の裏切り者探しなどがそうやって行われた。親李在明議員は李代表に寄生し、李代表は歴史と伝統を誇る民主党を宿主として、自分の犯罪容疑に防弾幕を張った。

 国民の力はどうか。総選挙を控えた今、国民の力を掌握したのは、韓東勲(ハン・ドンフン)非常対策委員長だ。韓委員長に寄生していると言える人ような人は目立たない。韓委員長からして政界の新人だ。出馬者の大半が韓委員長より政界人生が長い。韓委員長は自分を宿主として寄生する政治家を許容する人物にも見えない。どう計算しても「李在明寄生虫」の数が「韓東勲寄生虫」よりも圧倒的に多く思える。

 大局的に見ると、政治家という職業自体が自ら生産活動をせず、民主主義制度を利用し、国民が納めた税金を食べて生きる寄生虫集団と言える。 「李在明寄生虫」は公認を受けることには成功したが、当選できるかまでは分からない。 しかし、明らかなことが一つある。東橋洞系のベテラン政治家の結論はこうだった。 「味方だけを見ている寄生虫は、絶対に政治指導者として成功できない。 私も指導者ではなかった」と話した。彼も一時は民主党代表を務めた。

黄大振(ファン・デジン)論説委員

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