外国人投資家は米国、日本、台湾など海外の株式市場が過去最高値を更新する状況で、相対的に割安とみられる韓国株式市場に関心を持っているようだ。外国人がドル資金をウォンに変えて韓国株を買うため、今後ウォン高になれば為替差益も狙える点、半導体景気回復への期待、コロナ以降低下した外国人持ち株比率などが外国人による買いを勢いづける要素が数多く存在するとの分析も示されている。
欧州系投資銀行ナティクシスのアジア太平洋担当チーフエコノミスト、アリシア・ガルシア・エレロ氏は「韓国株式市場をけん引する半導体産業が今年回復し、韓国銀行の利下げに対する期待感で韓国株式市場に対する関心が高まっている」と指摘した。
一方、ファンドマネジャー歴27年を数えるサムスンアクティブ資産運用のミン・スア代表は「『韓国株式市場では半導体買い』という公式が崩れたように、外国人による買いの性格が大きく変わった」と述べた。2月の外国人による買い越しの銘柄別トップは現代自動車だ。現代自の株価は年初来25%上昇するなど強含んでいる。以下SKハイニックス、サムスン物産、サムスン電子優先株、起亜が続いている。サムスン電子は7位だ。
■韓国から脱出した個人投資家は米日へ
対照的に韓国の個人投資家はKOSPI市場で2月に売り先行だった。ボックス圏内に封じ込まれていた個人投資家が利益確定に動いたとみられる。個人投資家は2月にKOSPI市場で8兆4163億ウォンを売り越した。特に現代自を2兆ウォン以上売り、同社が個人による売り越し銘柄トップだった。
個人投資家は韓国株式市場から引き出した資金を米国や日本の株式に移動させている。韓国預託決済院によると、28日までの2月の1カ月間で韓国の投資家による米国株買い越しは約1兆8200億ウォン規模で、1月に比べ87%増えた。日本株に対する買い越しは約1180億ウォンで、1月よりも10%減少したが、昨年2月に約237億ウォンを売り越したのとは異なり、今年は買い越しが続いている。
市場関係者は「外国人が韓国株式市場で低評価銘柄の株価上昇に賭けたのに対し、個人投資家は株価がやや上昇すると利益を確定したとみられる」と話した。
柳素娟(ユ・ソヨン)記者