尹大統領が韓日の協力関係強調 「過去乗り越え共同利益追求」

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は1日、ソウル市内の柳寛順(ユ・グァンスン)記念館で開かれた独立運動記念日「三・一節」の記念式典で演説し、「韓日両国はつらい過去を乗り越え、『新しい世界』に向かって共に進んでいる」と述べた。

 尹大統領は、日本による植民地支配に抵抗して1919年3月1日に発表された「己未独立宣言書」について「日本に対し、われわれの独立が両国ともに豊かに暮らす道であり、理解と共感に基づき新しい世界を開こうと求めた」と説明した。

 また、韓日関係について「自由、人権、法治の価値を共有し、共同の利益を追求し、世界の平和と繁栄のために協力するパートナーになった」と強調した。

 さらに、北朝鮮の核とミサイルの脅威に対する韓日両国の安全保障協力がさらに強固になったとして「来年の韓日国交正常化60周年を機に、より生産的で建設的な両国関係へと飛躍することを期待する」と述べた。

 尹大統領は、三・一独立運動に込められた自由主義の精神も強調。「105年前のきょう、われわれの先烈は独立国であることと、その主人であることを宣言した」として、己未独立宣言書の根本には当時の世界史の大きな流れである自由主義があったとの考えを示した。

 続けて、「手には太極旗(韓国国旗)を握り、胸には自由に対する信念を抱き、挙国的な非暴力闘争に乗り出した」としながら、「私と政府は三・一運動の精神である自由の価値を守り、より幸せで豊かな韓国の建設に全力を傾ける」と約束した。

 さらに、命がけで激しい武装独立運動を行った闘士や、国際政治の流れを見通し、世界各国で外交独立運動に乗り出した先人もいたとして、全ての独立運動の価値が正当な評価を受けるべきだとの認識を示した。

 北朝鮮に対しては「北の政権の暴政と人権じゅうりんは人類普遍の価値を否定すること」と批判し、「自由と人権という普遍的価値を拡張することこそが統一」と力説。「政府は北の住民への支援から手を引かず、北の人権改善のための努力も止めない」として、脱北者が自由と繁栄を享受できるよう温かく包み込むと強調した。

 加えて「自由な統一大韓民国は、北東アジアはもちろんインド太平洋地域と全世界の平和と繁栄に寄与するだろう」と結んだ。

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